稼ぎ頭のドコモに変調、どうする巨人NTT

グループの巻き返し策にも懸念

NTTの鵜浦博夫社長は「グループ全体でコスト削減を支援しドコモを復活させる。私も共同責任だ」と話す(撮影:今祥雄)

国内最大の通信事業者、NTTグループの成長戦略に誤算が生じている。原因は、グループの稼ぎ頭であるNTTドコモの変調だ。同社は今期、音声収入の減少や端末の割引費用が増大するため、期初の営業利益予想を前期比691億円減の7500億円としていた。

が、6月に投入した音声定額を含む新料金プランには、強烈な副作用が伴った。10月までに1000万件と想定以上のペースで加入があり、最も低額なデータ通信プランに人気が集中したため、営業利益予想は従来から1200億円もの下方修正を余儀なくされた。近年、8000億円前後の営業利益を稼いでいたが、2015年3月期は6300億円に落ち込む。この急変に、競合他社の幹部から、「プランのシミュレーションがお粗末すぎる」と言われるほどだ。

ドコモが緊急対策を発表

10月の中間決算会見でドコモの加藤薫社長は、緊急対策として下期に500億円のコスト削減を発表。マーケティングやネットワーク関連費用を中心に、2017年度に13年度比で4000億円のコスト削減を行う方針も示した。

“ドコモショック”で、NTTグループが掲げた「2015年度までに11年度比でEPS(1株当たり純利益)を60%以上成長させる」という、中期計画の達成は頓挫。NTTの鵜浦博夫社長は、「グループ全体でコスト削減を支援しドコモを復活させる。私も共同責任だ」と、積極的に経営に関与する意向だ。

こうした中、グループの巻き返しの一手と位置づけられるのが、5月に公表したNTT東日本・西日本による光回線の「卸売り」。ドコモはこれを活用し、他社が展開してきた携帯電話と光回線サービスのセット割引で追随する。

NTT東西は、多くの事業者に卸売りのサービスを提供する方針だが、競合の通信各社は、NTTグループ内でシェアの高い事業者同士が手を組むことに猛反発。電気通信事業法の観点から、総務省の特別部会で卸売りの是非が議論されてきた。

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