2日で10万人動員! 盛り上がるIT教育熱
――石戸さんはこれまで10年以上にわたりプログラミングなど、IT教育を広める活動をしてこられました。中でもワークショップコレクションは圧巻ですね。100もの講座があり、2日間で10万人の子どもたちが参加したとか。
はい、これは全国の「作って表現する」ワークショップを一同に集めたような博覧会です。年々規模を拡大していってます。ワークショップの出展者は、企業や自治体、個人のアーティストなどさまざまで、本当ににぎやかですよ。
これまでは、より多くの知識を得ることに評価の力点が置かれていました。詰め込み・暗記型がよしとされていました。そして、「正解の決まった問題」において迅速に解にたどりつくことが最優先とされてきました。画一的なものを大量に生産する工業社会では、そのような能力が求められてきたからです。
しかし、情報があふれる国際社会では、「異なる背景や多様な力を持つ子どもたちがコミュニケーションを通じて協働し、新たな価値を生み出す力」が求められます。つまり、コンピュータには決して代替できない創造力とコミュニケーション力こそが求められていると思います。
それに応じて、学びは「詰め込み・暗記型」から、「思考や創造、表現型」へ変化していかなくてはいけないのではないでしょうか。
そして、これからの新しい学びは、これまでのように学校や家庭任せにするのではなく、学校も家庭も地域も企業も行政も美術館も、みんなで協働しながらやる必要がある。そう思って始めたのがNPO法人CANVASやこのイベントです。
ワークショップコレクションは、そんなデジタル時代の新しい学びをファッションショーのようにポップに伝えられないか、という趣旨で始めました。
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