閣僚になる女性は「名誉男性」!?
女性の活躍推進を謳った第2次安倍改造内閣は、船出早々に2人の女性閣僚が辞任した。近頃、ウェブ上では「名誉男性」という見慣れぬ言葉が目に入る。男性的価値観を身に着けた女性を意味するスラングらしい。先日もFacebookで、友人の女性が「名誉男性を登用して女性の輝く社会と言われても」と率直な疑問を書き込んでいた。彼女は最近再婚するまでシングルマザーだった。
友人は「待機児童を抱え、激務の夫に家事育児を手伝ってもらえない。実家も頼れないなかで働くような女性を登用してほしい」とも望んでいた。現実的ではないが、女性の平均的な本音かもしれない。
多くの人には、国会だけでなく地方議会の女性議員も、政治家である以上は、やはり男性的である、との思い込みがあるかもしれない。しかし、実際はそうではない。東京・港区議会の柳澤(やなざわ)亜紀さん(33歳)は現在1期目。この4年弱、まさに女性の人生の悩みを投影した政治生活を送ってきた。
徳島生まれで、大学まで四国で過ごした後、資生堂に入社。デパート担当の営業を務めた。「昔から人のために働きたい思いがあったが、社会を変えるのは会社だと思っていた」と政治家志向ではなかった。しかし20代の終わりに結婚し、港区に住んでいた2010年春、長女・真愛(まお)ちゃんが誕生したことが転機になる。
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