ケイティ：才色兼備の医師で独身。2年近くがん患者ジョンと不倫関係にあり、彼の安楽死を手助けした。ジョンの死に打ちひしがれる中、ジョンの息子サム（24歳）が父親の愛人はケイティではないかと疑いを持ち、訪れてくる。何度もサムと会ううちに、サムの疑いを払拭することに成功するが、サムはケイティへ思いを寄せるようになり、ケイティも心の安らぎをサムに見いだし、関係を持ってしまう。
トルーディ：小学生の娘の母親で未亡人。夫ポールは9.11で行方不明となり、亡くなったと考えられているが遺体は見つかっていない。何年も経った今でもあきらめることができず、近頃、頻繁にかかってくる無言電話が夫からではないかと思い、遺族給付金の小切手を換金することに躊躇している。そんな中、娘の同級生の父親リチャードと出会い、2人は親密な関係に。ようやく未来に目を向けようとした矢先に、ポールに愛人がいたことが発覚する。
シボーン：有能な美人弁護士で、夫と2人暮らし。夫ハリーとは心から愛し合っているが、10年以上子供に恵まれない。夫が子作りに熱心すぎて、「基礎体温を計れ、おりものの状態をチェックしたか、ビタミン剤を飲んだか」と細かく言われ、子作りのためだけのセックスにうんざりしている。だが、病院で検査を受けるとハリーのほうに問題があることが判明し、夫は別人のようにふさぎ込んでしまう。一方、以前からシボーンに好意を抱く、イケメンの同僚ドミニクの積極的なアプローチを受けて、シボーンは欲望に身を任せて浮気してしまう。
ジェシカ：イベント会社の敏腕プランナーで独身。恋愛に関しては奔放で、男性関係は広く軽く。現在は、既婚の上司と不倫中だが、女性同士の結婚式の仕事で知り合ったレズビアンのアレックスに心引かれる。結婚を目前に控えたアレックスと一夜を過ごしたジェシカは、彼女と出会ったことで初めて本当の愛に気づくが、アレックスは予定どおり結婚してしまう。その後、ジェシカの気持ちに気づいた上司の計らいで、仕事場でアレックスと再会するが……。
ドラマは、この設定から始まり、次から次へと事態は急展開する。そのため、泥沼かつ怒濤の女のバトルが見物の『デスパレートな妻たち』と比較されることが多いが、どちらかといえば『セックス・アンド・ザ・シティ』のほうがテーマとしては近い。
地味だがリアリティのある英国ドラマ『ミストレス』
アメリカでのリメイク版『溺れる女たち～ミストレス～』は派手！
また、本作のリメイク版『溺れる女たち～ミストレス～』が現在、アメリカで放送中だが、だいぶテンションの高い作りとなっている。
それに比べて、本作はイギリスのドラマらしく、バブリーな派手さもなければ美男美女ぞろいというわけでもない。かなり地味な印象だが、そのためよりリアリティが感じられるし、落ち着いて見られるのが大人のドラマとしてはよい。
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