北欧ミステリードラマが熱い!『キリング』

移民差別、政治腐敗、虐待…社会問題を反映

 アメリカのドラマのクオリティは、ここ10年で格段にアップしている。地上波をしのぐ勢いで、ケーブル局が質の高いオリジナルドラマを作り、最近ではインターネット配信ドラマも映画並みのクオリティを誇っている。そんなアメリカのドラマを中心に、世界各国の海外ドラマの中から、海外ドラマ・ライターの今祥枝が“大人”のビジネスパーソンに向けて骨太な作品を紹介。話題の新作から過去の秀作まで、独自の視点で斬っていく。週末、自宅で海外ドラマを楽しみながら、グローバルな教養も身に付く!

デンマーク国民の3人に1人が見た

『THE KILLING/キリング DVD-BOXⅠ』9800円(税抜)
発売元:クロックワークス
販売元:アミューズソフト
(C)Tine Harden

近年、北欧ミステリー文学が世界的なブームとなっている。この流れは、映像業界、特にハリウッドにも顕著だ。きっかけは、スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによるベストセラー小説『ミレニアム』と、その映画版とTVシリーズの成功にあるだろう。

原作は、第1部「ドラゴン・タトゥーの女」、第2部「火と戯れる女」、第3部「眠れる女と狂卓の騎士」の3部作。映画版も3部構成で2009年に公開され、劇場版ではカットされたシーンを追加し、再編集された完全版が翌年、全6話のミニ・シリーズとして放映された。いずれもスウェーデンほか各国で大ヒットを記録し、日本でも、その過激な内容とアメリカやイギリスの見慣れたミステリーとは違う、北欧の土地柄、お国柄からくるであろう独特の空気感、作風に多くのファンが魅了された。

2011年には、デヴィッド・フィンチャー(映画『ゴーン・ガール』『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)により、ハリウッドで第1部が映画『ドラゴン・タトゥーの女』としてリメイクされた。これを皮切りに、映像業界の北欧ミステリーへの注目度は格段に上がり、とりわけデンマークやスウェーデンで話題を呼んだ優秀なテレビシリーズが、相次いでアメリカでリメイクされている。

第26回は、デンマーク国民の3人に1人が視聴したという、同国至上最高の視聴率を記録し、アメリカのリメイク版も話題を呼んだ北欧ミステリードラマの代表作『THE KILLING/キリング』を紹介しよう。

『THE KILLING/キリング』予告編

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