楽天グループも導入、復活するビットコイン

取引所破綻から半年、新たな「基軸通貨」になるのか?

仮想通貨ビットコインをどう評価すべきなのか――。今年2月、ビットコインの取引所のひとつ、マウントゴックスが東京で破綻した事件で、ビットコインに疑念を抱く人は少なくない。だが、そうした目をよそにビットコインなどの仮想通貨の復権がひそかに進んでいる。金融ハイテクベンチャーのトップを務める筆者が、グローバル金融の最前線をレポートする。
ビットコインATM(右)は、従来型のATMよりも使い勝手がいい?(米国のサンディエゴのレストランで設置されたビットコインATM、ロイター/アフロ)

楽天グループも導入、いずれアマゾンやグーグルも?

「約500億円分のビットコインが盗まれた!」

今年の2月末に起きた仮想通貨ビットコインをめぐっての信用不安は、まだ記憶に新しい。破綻した取引所のひとつ、マウントゴックス社の本拠が日本にあったこともあり、この事件でビットコインを初めて知った人は多いだろう。この衝撃的な事件から約半年が経った。今でも、おそらく大半の人は、ビットコインは“なんとなく怪しいモノ”としか考えてないのではないだろうか。

この事件以降、ビットコインに関して、日本メディアでの露出は激減した。しかし、あの事件はマウントゴックスというひとつの取引所の失態でしかない。ビットコイン自体を否定するものではない。ビットコインそのものは死んではいないのだ。むしろ、ビットコインを中心とする仮想通貨は、グローバルで着実にその存在感を増している。将来は、米ドルに並ぶような基軸通貨のひとつになる可能性は失われていない。

にわかには信じがたい話かもしれない。投機の対象としての印象が強いビットコインだが、実は海の向こうでは、eコマースの決済手段として着実に地歩を固めている。なぜか。それはすでに報道されているように、ビットコインはクレジットカードの手数料よりさらに安価な決済コストを実現でき、かつ土日祝祭日に左右されない。また、売り手買い手双方ともに、個人情報やカード番号など、外部に漏れたら問題になるような情報の入力も必要ないといった大きなメリットがあるからだ。

楽天グループである「楽天スーパーロジスティクス」では、利便性を先見的に理解し、米国ですでに導入済みだ。今年7月半ばには楽天の三木谷浩史社長が「今年はインターネット革命が加速する。おそらく楽天も早晩ビットコインでの支払いを受け付けるようになると思う」とも発言している。

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