ドイツから見た「フクシマ後の日本」とは? SNSで日本は「多様な公共性」を創造できるか

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「3.11」以降、原発やその報道をめぐり、日本で大きな変化が起きた。あれから3年半。ドイツでは、日本のメディアや、日本人の「公共に対する考え方の変化」をどう見ているのか。このほど、同国で「デジタル技術と日本の民主主義の未来」をテーマに、学術専門会議が開催された。日本からはジャーナリストである津田大介、岩上安身の両氏も参加。会議をもとに、ドイツ在住の日本人ジャーナリストがレポートする。
ドイツは、「フクシマ後」の日本の民主主義をどう見ているのか。独エアランゲン市のエアランゲン-ニュルンベルク大学主催の国際会議をレポート。「日本の選挙制度はまるで後進国のようだ――」。日本から参加した津田大介さんのプレゼンでは、会場から大きな笑いが起こった(筆者撮影)。

「フクシマ後の日本の変化」への注目が継続

9月11~13日、ドイツ南部にあるエアランゲン-ニュルンベルク大学主催で、学術専門会議「災害、デジタル公共性、民主主義の未来」が開催された(国際交流基金支援)。中心になって会議の企画・運営を行ったのは同大学のシェーファー・ファビアン教授(シェーファーが名字)。同教授の専門は、日本メディア史・メディア哲学だ。

もちろん会議の背景にあるのは「2011年のフクシマの衝撃」だ。当初はドイツでも頻繁に報道され、脱原発への様々なムーヴメントにも大きな影響を与えた。2012年以降も「3.11」が近づくと、ドイツ各地で集会やデモが行われ、ある意味では、「日独の新しい結びつき」ができたともいえる。

日本でも、政府、大手資本、メディアの原発をめぐる姿勢に疑問を持つ人も多く、大規模なデモも発生したが、これがドイツを中心とする欧州の日本研究者の関心を高めている。

「水俣や安保闘争など、戦後は日本でも大きな社会運動があった。1970年代から比較的豊かな状態が続き忘れられかけたが、3.11以降は大規模な社会運動がおこった」(シェーファー教授)。

成熟した民主主義国家では当然の風景だが、近年の日本では目新しい光景だった。しかも阪神・淡路大震災で多くのボランティア活動がおこるなどり、人間関係のあり方が変わったが、3.11以降はさらに発展した」。

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