株主に届かなかった神戸製鋼経営陣の危機感 関心があるのは増資よりも復配?

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神戸製鋼の株主総会が開かれた、神戸市内の会場

6月25日、神戸製鋼所は神戸市内で定時株主総会を開いた。好天に恵まれたこともあり、出席者は921人(前年は670人)と、2009年度(822人)を超え過去最高を記録した。

同社は円高是正やアベノミクスの恩恵を受け、2013年度は2期ぶりに最終黒字を計上。年間で4円という復配も果たした。一方で、3月には鉄鋼事業の収益力強化を目的に公募増資を断行。市場から831億円を調達し、株式の希薄化率は17%にも及んだ。株価も冴えない展開が続いている。

総会の冒頭30分ほどかけて、川崎博也社長が2013年度の業績や中期経営計画の進捗を説明。質疑応答では昨年同様、12人の株主から19の質問があがった。

復配を評価する株主も

最も多かったのは、株主還元策と発電事業のリスクに関する質問。会社側はそれぞれの質問に「株主還元と成長投資のバランスを考えて検討していきたい」「3カ月遅れで(電力の外販)価格に転嫁しており、リスクを負う契約にはなっていない」と説明した。

ほかには『会社四季報2014年新春号』(2013年12月発売)が2013年度の配当を1~3円の復配と予想していたのに対し、会社側が4円配を実施したことを「よく努力された」と激賞する株主もいた。

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