リベラルとは「自由にしゃべれる」ことだ

湯浅誠×加藤紘一 リベラル対談(後編)

 今の日本は、保守化、右派の影響力が高まっている。その背景には、韓国、中国への感情悪化だけでなく、リベラル、左派の魅力のなさ、ストーリーのなさがあ る。今の日本のリベラルに、欠けているものは何か、どうすれば国民の心をつかむことができるのか。社会活動家として最前線で戦ってきた湯浅誠氏が、論客と の対談を通じて、「真のリベラル」の姿を探る。
●対談前編「リーダーになる人には、どんな人徳が必要か」はこちら

 自民党のリーダー育成システム

湯浅:加藤さんは、かつて地域にはリーダーを育てる仕組みがあったとおっしゃっています。私はその人材を育てる仕組みと、自民党内の人材教育の仕組みには共通点があるような気がするのですが、今、自民党にはその仕組みが失われている、とおっしゃっている。なぜ失われてしまったのでしょうか。

加藤:よくわからないけど、保守系無所属には、責任感と、まとめる力と、多元的な価値を包み込む力の三つがある。その一方で、革新系というのがありました。この人たちはね、要求側の人です。賃金を上げろとか、休みが欲しいとか。でも要求を満たすためには税金がいる。その税金を国民から集める側も必要ですよね、世の中には。

湯浅:税金を国民から集める側も必要、おっしゃるとおりです。

加藤:自民党の議員は、若い頃から国とか地域について考える責任感を持っている。いざ、いろいろまとめなきゃならないときは、率先してまとめ側になろうという意識ができている。財政が厳しくて、消費税を上げなきゃならんときは上げる。自分の選挙のときは、「消費税増税反対」と言うのがいちばんいいけれど、それは責任政党である自民党が言っちゃいけない。そういうことは野党に任せておけばいいんだと。

湯浅:それなのに自民党も、要求型になっちゃったということですか。

加藤:まだそうじゃないけど、要求型に押されがちですね。また要求型がかっこいいようにメディアが書くでしょ。そうするとそれに乗りたくなってくるわけですよ。

湯浅:要求は、人気でますからね。

加藤:でも、もう放っておけばいいですよ。そのうちみんな七転八倒するから(笑)。高齢化でかかるおカネがすごいことになってるしね。

湯浅:そんな、「あとは野となれ山となれ」的なこと言わないでください(笑)。

たとえば、地域を支えてきた保守系無所属の方たちは、いろいろ条件が難しくなっているけれど、やっぱりそういう取りまとめを求める気持ちは失っていないということです。そこをちゃんと受け止められる、社会的、政治的な勢力がつくれれば、みんなが七転八倒しなくても済むんじゃないですか?

加藤:その際に重要なのは、国民が自分の意見を言うことです。

湯浅:大事なことですね。

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