マニラ、ダカール、なぜ途上国で働くのか? 「グローバル人材」たちの苦労と葛藤(2)

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子どもを幸せにしたいなら、自分も幸せに

マニラの貧困地区の、2012年の台風の被害の様子

彼女は卒業後、日本の財団に職を得た。途上国支援にも携わっていたのだが、やはりフィールドに出て現地の人たちと一緒に仕事をしたいという思いを忘れられず、しばらく後にフィリピンのマニラにあるNGOに転職した。そこで彼女はストリート・チルドレンの支援や職業訓練に携わった。

女性が単身で途上国に住むのは容易ではなかろうと思う。だが本人は「苦労はなかった」と明るい声で言い切った。フィリピンはとても陽気なカルチャーで、フィリピン人の職員がオフィスで突然大声で歌い出すような職場だったそうだ。「子どもを幸せにしたいなら、自分も幸せにならなくてはいけない」。そういう考えを持つカルチャーで、それが肌に合ったという。彼女は子どもが好きな人だから、きっとあのえくぼを浮かべながら、フィリピンで充実した日々を送っていたことだと思う。

イエメン人の同僚と、トルコにて

櫻井さんは現在、子ども支援専門の国際NGOであるセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに移り、シリア紛争人道支援に携わっている。アメリカ留学を決意した当時の、「子どもたちが犠牲になる不条理な世界を変えたい」という信念は変わることなく、今はレバノンやシリアに暮らす紛争下の子どもたちに支援を届けるため、日々奔走している。

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