コロナを吹き飛ばせ、今年乗りたい列車・5選 大型新人から飛躍の年を迎えたベテランまで

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今年3月、近鉄の名阪特急に登場した新型車両「ひのとり」。斬新なのは外観ばかりでない(筆者撮影)

新型車両の運行開始時には通常、テープカットや出発式などの記念イベントが開催され、大勢の人で駅のホームはお祝いムードに包まれる。2020年も日本各地の鉄道路線で新型車両が華々しくデビューを飾るはずだった。

だが、今年は春先からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、事前の期待が高かったにもかかわらず、ひっそりとした登場になってしまった車両がある。

今回はそうした予想外の門出となった、もしくはこれからデビューを控えた“大型新人”に加え、今年が大きな転機となる“ベテラン選手”を筆者の取材体験をもとに紹介したい。

外観も車内も斬新

1)近鉄の新型名阪特急「ひのとり」

近鉄の新型特急車両「ひのとり」は2020年3月、近鉄名古屋―大阪難波を約2時間で結ぶ名阪特急に登場した。オレンジと白が基調の「アーバンライナー」のような従来の近鉄特急からは、大きくイメージを変えた「メタリックレッド」の外観が目を引く。

ゆったりとした「ひのとり」のプレミアム車両(筆者撮影)

両先頭にある上級クラスのプレミアム車両2両と、中間車両のレギュラー車両(普通車)からなる。いずれも運賃・特急料金のほかに「特別車両料金」が必要だ。車内は全席にコンセント、そして、なんと言っても後ろを気にせずリクライニングできる「バックシェル」の座席が自慢だ。

実際に乗ってみると、赤じゅうたん敷きで本革座席のプレミアム車両は車内が本当に静かだ。横揺れを抑える「電動式フルアクティブサスペンション」を搭載しているため、乗り心地がよい。車内のカフェスポットにはセルフ式のコーヒーサーバーがあり、特急車内で味わう1杯200円のひき立てコーヒーが人気を呼びそうだ。

6月13日からは現在の1日6往復から平日は10往復、土・休日は11往復に増発し、乗れるチャンスがグッと増える。今後、例えば東京から大阪に移動する際には、新幹線をあえて名古屋で降り、大阪まで「ひのとり」のプレミアム車両に乗ってコーヒーを飲みながらゆったり向かう――といったプランを考えてみてはどうだろうか。

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