ゲームはこれからも、最強のエンタメか?

ゲーム産業の今後(その3)

 IT業界の国内外のキーパーソンが一同に会す、インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)。 IVSは経営者・経営幹部のみを対象にした招待制のカンファレンスとして、年2回開催されている。本連載では、2013年12月3日〜4日にかけて京都で 開かれた「Infinity Ventures Summit 2013 Fall Kyoto」のイベントの一部を紹介。第3回目は、カプコン、グリー、サミーネットワークス、DeNAのキーパーソンによる「ゲーム産業の今後」のセッ ションをお届けする。 
<「ゲーム産業の今後」セッション登壇者(写真左から)>
(モデレーター)
・インフィニティ・ベンチャーズLLP 共同代表パートナー 小野裕史氏
(スピーカー)
・カプコン 社長COO 辻本春弘氏
・サミーネットワークス/セガネットワークス 社長CEO 里見治紀氏
・ディー・エヌ・エー取締役兼執行役員 Mobage 統合事業本部 マルチリージョンゲーム事業本部長 小林賢治氏
・グリー 取締役 執行役員常務 青柳直樹氏

その1:日本のゲームは世界で勝てるのか?

その2:パズドラ級のヒットは、どうすれば生まれるか

モバイルとコンソールは、波の作り方が違う

辻本: 2013年11月に、プレイステーション4とXbox Oneが発売されて、マルチグラス、マルチデバイスだと言われていますが、ゲーム産業というのは、一番最後にインターネットに適合できた産業なんですよね。これまでのゲームは、ハードの構造上スタンドアローンであって、ゲームの開発は完パケ(完全パッケージメディア)で売って終わる構造でした。それが、やっとこの世代になって、常設でユーザーさんとダイレクトにつながるようになりました。これはチャンスだろうと思います。

プレイステーション4の実例で言うと、ゲームは、ライブでユーザーさんに観てもらいながら、皆さんに楽しんでもらうサービスとして提供されています。これは今までになかったことですね。こういうことがどんどんできるようになってきた。

DeNA、グリーというのは、もともとインターネット系で、ガラケーから、スマートデバイスに行って、パッケージではなくインターネットを介したゲームのサービスを展開しています。それが今の世代で融合していくとき、どんな興味を抱いて、どんなプラットフォームの展開を考えられているかについて非常に興味があります。僕やカプコンとしては、この分野にはチャンスがあるので、皆さんとどんどん協力しながら、このビジネスを拡大していきたいと思っています。

小林:僕個人は、超コンソールゲーマーでしたが、実は全然違うエンターテインメントだと思っています。確かにオンラインに関するいくつかのノウハウや知見で、活かせるものがたくさんあると思いますが、心構えとして、エンタメとしてスクリーンに向かうときの感覚とは違います。

それは究極的に、映画とテレビが一緒にならなかったのと似ていると思います。テレビが出てきた1950年頃に、「テレビが映画を食ってしまうのではないか」という議論がされましたが、結局、「天気予報は映画館で見ない」とか「映画は映画館で見たほうがいい」という話になりました。

気構えが違うときに、作るコンテンツは違うと思っています。たとえば2時間ドラマと2時間映画は同じかというと、「これは全然違う」とテレビ局の人に言われたことがあります。いつどこから見るかわからないTVドラマと、絶対2時間最初から最後まで見る映画は波の作り方が違う。だから同じ脚本家は、TVと映画であまりうまく機能しないと聞いて、なるほどと思ったんです。

ソーシャルゲームと言っても、モバイルのゲームとコンソールのゲームでは、その時間の波の作り方が違うと思っています。だから、だんだん違うエンタメになっていくのではないかという感覚を僕は持っています。

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