恐るべしパズドラ。「オワコン」ではなかった!

"カズノミクス3本の矢"で狙うガンホーの頂上戦略

昨年12月のパズドラZ発売イベントでの森下一喜社長。「カズノミクス3本の矢」で成長持続を目指す

本業の稼ぎを示す営業利益が前期比10倍--。スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を展開するガンホー・オンライン・エンターテイメントは2月3日、2013年12月期の本決算を発表した。連結売上高は1630億円(前期比6.3倍)、営業利益は912億円(同9.9倍)と売上高、利益とも過去最高を更新した。好業績を背景に、1株あたり250円の初配当を実施(1月1日付の株式100分割後だと2.5円に相当)。自己株式の取得も3~4月に30億円を上限に実施するなど株主還元も充実させる。

パズドラが反転増収

いうまでもなく収益拡大を一手に牽引したのは、同社の代名詞であるパズドラだ。2年前(2012年2月)にリリースしたこのオバケゲームは、iOS向け、アンドロイド向けとも国内売り上げ金額ランキングで首位を独走中だ。今年1月時点で国内累計2300万ダウンロードを突破し、海外でも北米や韓国を中心に昨年時点で300万ダウンロードを越えている。月次単体売り上げは季節要因、イベントの有無等で多少影響はするものの、毎月100億円強で安定的に推移している。

 実は3カ月前の昨年10月末、ガンホーに対する評価は揺れていた。前年同期比28倍の営業利益をたたき出した13年1~9月期決算の発表翌日、ガンホー株はストップ安まで売り込まれたのだ。直近の7~9月期売り上げが416億円とその直前の4~6月期売り上げ437億円と比較して減収に。パズドラ開始以後、初の減収だった。パズドラはスマホゲームで先に例のない驚異的な大ヒットタイトルとはいえ、開始から1年半が過ぎいよいよピークアウトし、"オワコン(終わったコンテンツ)"のようにもみえた。

だが3日発表の直近10~12月期の売り上げは468億円と大きくジャンプアップし、こうした市場の飽和懸念を払拭した。営業利益こそ200億円台前半で足踏みしたが、これは昨年12月に発売した任天堂の携帯ゲーム機「3DS」用ソフト、「パズドラZ」などの宣伝広告費を大量投入したためで、これを除けば実質的には増益に反転したとみられる。パズドラZも発売初月にゲームソフトで大ヒットとされる100万本を突破、すでに130万本を売り上げている。

2013年度は結果的に文句のつけようのない好決算で着地したガンホーだが、さすがに今2014年12月期は国内ブームの沈静化で売上高、営業利益とも落ち込むのではないかと、これまで市場関係者の間ではささやかれていた。そうした見方に対し、ガンホーの森下一喜社長は、「今期も増収増益を目指したい」と力を込める。この極めて高いスタート台からさらに一段増を狙うために、森下社長が自らの名前をもじり「カズノミクス」と称して今期準備する戦略は3本の矢にもじり、3つある。

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