アドテクの超新星は、どこまで成長できるか?

ビッグデータ活用も見据える、DSPの雄・フリークアウト

 スタートアップという言葉が日本でも定着し始めてきた。スタートアップのサービスは目新しいサービスに見えても、そのビジネスモデルは何種類かに分類することができる。そのサービスの事業領域の伸びがどれくらい見込めるかという点と併せて、ビジネスモデルを本連載で紹介していく。
 今回から3回に渡り、アドテクノロジー分野(以下アドテク)のスタートアップを特集する。アドテクはスタートアップ業界で注目されているが、とてもわかりにくい分野でもあるので、できるだけ平易な言葉での説明を試みる。本連載では、現在主流となりつつあるRTB(リアルタイムビッティング)関連分野のスタートアップ3社を紹介する。アドテク編初回はDSP(ディマンド・サイド・プラットフォーム)の雄・フリークアウトCOOの佐藤祐介氏にDSP広告とその市場について聞いた。
世界中で盛り上がるアドテク市場。DSP分野で急成長するフリークアウトの佐藤祐介COO。

従来型のディスプレー広告との違い

まず、そもそも、RTB広告とは何かを説明しよう。既存のディスプレー広告と、RTB広告の商流には下図のような違いがある。

フリークアウトの佐藤氏は、今までのインターネット広告とRTBの違いを、未公開株と公開株に例える。

従来であれば、メディアの広告枠を代理店が買って、クライアントに売るという商流が中心だった。この構造においては、広告枠を扱うこと自体に優位性が出やすい。大手広告代理店が独占してメディアの広告枠を買う際には、ボリュームディスカウントを効かせて安く仕入れたり、独占販売によって高単価を維持したりして、高い利益を出すことも可能だった。いわば、広告枠の流動性が低い状態であり、これは未公開株に例えることができる。

一方のRTBでは、広告枠とその閲覧者(アドテク業界ではオーディエンスとも言う)を自動的に評価する仕組みになっている。

「RTBではそのページの閲覧者の興味関心や生活習慣、過去のクリック行動をデータ解析して、どのクライアントの広告がその閲覧者に最適かを瞬時に判断します。機械的に入札リクエストをクライアントに送り、クライアントはその広告枠を買って広告を表示させるべきか否か機械的に瞬時に判断する。公開株の取引のようなものです。未公開株のように、株という枠を買うことに優位性はなくなり、公開株で利益を出すにはリアルタイムで賢く買うことが必要になります。広告を買うクライアント側をサポートするのがDSPです」(佐藤氏)。

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