楽天イーグルス草創期に歩んだ初めの一歩 秋季キャンプで身に着けたのは真っ白ウエア

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2004年11月、楽天の初めての秋季練習が始まり、おそろいの練習用ユニホームでランニングする選手ら。中央はキーナートGM(後ろ姿)と話す田尾監督(写真:共同通信社)

皆さんこんにちは、プロ野球解説者の礒部公一です。

とうとう平成最後の年の瀬です。プロ野球界を見渡せば、この平成は“平成”というには程遠い、激動の時代だったように思います。ここでひとつひとつを振り返るには、とてもではありませんが字数が足りないくらいです。

もちろん、こと私に関しても、平成は激動でした。

高校に入学したのが、平成元年。卒業後に社会人野球、そしてプロ野球へ。さらに平成最後となる今年は野球人生で初めてユニフォームを脱ぎ、解説者としてのキャリアをスタートさせたのです。そう考えれば、平成という元号すべてを野球に捧げてきたんですね、改めて感じ入ってしまいます。

中でも平成13年の近鉄のリーグ優勝、平成16年の球界再編問題に関してはすでに当コラムでもお話ししたとおり、個人的にも忘れられない出来事です。

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近鉄時代の記憶に対して、前回お話ししたように東北楽天ゴールデンイーグルス時代の振り返りに関しては、まだ“現在”の延長にあるようなイメージです。

楽天には選手を引退してからも指導者として去年まで在籍していましたから、一旦ピリオドを打たれた近鉄への追憶と違って、楽天へのそれは一本の線上にあり、まだまだその上に私自身も立っているような、そんな感じがしています。

楽天草創期を共にした岩隈投手の巨人加入

そんな私にとって、嬉しいニュースが届きました。

近鉄〜楽天時代での後輩にあたり、メジャーリーグでも素晴らしい成績を残した岩隈久志投手が、日本球界に復帰することになりました!

岩隈投手との思い出といえば、やはり楽天が誕生したとき、自分の意思でオリックスから楽天への移籍を決めてくれたこと。

彼は楽天の草創期の中心選手として、勝てなくて悔しかった時期もともに分かち合った、大切な同志です。

球界再編問題で消滅した近鉄に所属し今でも現役を続けているのは、ともにヤクルトの近藤一樹投手と坂口智隆外野手を含めて3人となりました。

岩隈投手は現在は肩を手術した影響で、全盛時の投球ができるかどうか定かではありませんが、日本球界復帰を選んでくれた彼の決断を尊重し、来年以降しっかり応援してあげたい気持ちでいます。

できれば古巣の楽天に戻ってきてほしかったけれど!(笑)、本人が選んだ巨人での活躍ももちろん期待してます!

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