(第15回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第二話『自己分析』

(第15回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第二話『自己分析』

菊地信一

自己分析の三原則を忘れるな
目的は自己アピールの材料を探すこと

 11月ともなれば、各就職情報会社が主催する合同企業セミナーが各地で開かれ、いよいよ就職戦線も本格化してくる。この際に気をつけなければならないことは、企業側の採用選考の早さに踊らされないという心構えだ。自らの足元を固めずに、周りの雰囲気に流されてはいけない。『大事の前の小事』なる言葉を思い出してほしい。大きなことを行おうとするときには、どんな小さなことも慎重に行わなければならない。つまり、この小さな事とは『自己分析』そのものだ。

 自己分析を行う前提となるのが以下にあげた三原則だ。
(1)現時点での自分の考え方を整理する
(2)自己否定をしない
(3)現在進行形である
 まずはこの三点を頭に叩き込むこと。
 (1)は、興味分析、価値観(職業観)分析、スキル分析などを行い、自分自身の就職への基本的なスタンスを定めることを意味する。ただし興味分析、価値観(職業観)分析で得られた結果をエントリーシート等の自己アピールに使用してはならない。ここがキーポイントだ。
 興味=好きなことを職業にしたい学生は非常に多い。だが企業側の考え方は、以下のようになる。たとえば旅行代理店を受けに来る人の中で「旅が嫌いな学生が応募してくる訳がない」との前提だ。これは当該企業の主力商品に対して「興味があるから、好きだから…」といった論法が通用しないことにつながる。もっとも「本(雑誌)が好きだから…出版社に入りたい!」などの志望動機しか書けないようでは、先が思いやられる。「そんな当たり前のことを書くな(言うな)」が企業側の本音であることを知るべきだ。

 価値観(職業観)は企業の「福利厚生」制度と密接な関係が出てくる。入社後の働き方のスタイルを想像してみることは重要な就職活動のひとつだ。「土・日祝日は休めるのか?」「給与、賞与はどのくらいあるのか?」「勤務地はどうなっているのか?転勤は多いのか?」「昇進の条件は?」等々、自分の生き方と仕事のイメージを一致させておかなければミスマッチを防げない。だが、志望動機を考える際に、自らの企業選択のこだわりばかりを羅列したら、いったいどうなることか。独り善がりの思考だけでは、企業側の納得を得られるはずもない。「仕事は仕事と割り切り、収入を得るための手段と考え、個人の趣味を充実させたい」などと、志望動機に書くことはできないはずだ。価値観(職業観)をストレートに自己アピールするだけでは、なかなか志望動機には使えない。となればスキル分析で得られた"仕事に必要となる力"を徹底してアピール材料に使うことが何よりも大切と言えるだろう。そう、仕事に必要となる基礎能力を見出すのだ。

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
あのころ銀行は<br>無茶苦茶だった

『住友銀行秘史』の著者で元・住銀取締役の國重惇史、元イトマン顧問弁護士の河合弘之、元長銀取締役の箭内昇。平成の金融バブルの最中に起きたイトマン事件の真相と教訓を語る。