(第14回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第一話『情報収集』

(第14回)「四字熟語・故事ことわざ」で綴る就職支援・第一話『情報収集』

菊地信一

各就職ナビは広告集だ
就職活動ごっこから抜け出せ

 情報収集なくして、就職活動の成功はありえないことは周知の事実だろう。だが、ここで言う情報とはいったい何を指すのだろうか。学生に尋ねてみると、「リクナビ、マイナビ、日経ナビなどから得られる企業情報ですよね!」と不思議そうな声で答えてくる。なぜそんなわかりきったことを訊くのかと…。だが、この段階での勘違いは確実にミスマッチを引き起こす主因となる。「活動開始時期から間違えるようでは先が思いやられるよ」と念を押すことから私のアドバイスは始まる。幾分の怒気を含ませながら…。

 いわゆる「就職ナビ」はなぜ無料で情報を得られるのかを考えてみよう。学生のみなさんは御両親から『タダほどこわいものはない』という格言を聞いたことがあるだろうか?なぜ無料なのかは言うまでもなく、就職情報会社が各企業から広告料をもらい、運営しているからに他ならない。就職ナビとは基本的に企業の広告を集めたナビと判断してよい。然らば広告料を払ってまで、「わが社の問題点や不祥事をアピールしてください」という企業は存在するだろうか。答えは否だ。その証しに各社の掲載ページを見れば、いかにわが社が素晴らしいかのオンパレードになっているはずだ。『自社礼讃』の表現から、いわゆる第三者の立場から見た客観情報は存在するはずもない。むしろ「本当かな」との疑問を持つ人のほうが自然な振る舞いといえよう。

 就職ナビの利用ポイントは企業の説明会・セミナーへのアクセス(参加申し込み)と各企業の採用スケジュール確認にある。加えて入社案内等、企業が用意した資料を請求する手段として考えるべきだ。もっとも採用データなどの基本資料はしっかりとおさえていく必要はあるが…。そこはまさに客観情報だからだ。くれぐれも、パソコンに向かい企業検索だけをして、就職活動が充実しているかの錯覚をしないでほしい。私は、そうした学生には「いつまで、就職活動ごっこをしているんだい」と指摘することにしている。

客観情報をいかにして得るか
第二次情報収集こそ本来の活動だ

 言うまでもなく、企業の全体像を把握するには時間がかかる。その意味では、早い時期からいかにして客観情報が得られるかが活動成功の秘訣につながる。
 毎日発行される新聞記事、週刊東洋経済をはじめとする各経済誌の記事、企業に関わることが記されている書籍、就職四季報、会社四季報などのデータブックといった"有料のもの"は、それこそ客観情報と呼ぶにふさわしい。就職活動では身銭をきってこそ真の情報が得られることを忘れないでほしい。有益な情報はタダで得られるはずもない。あえて、就職ナビからの情報を「第一次情報収集」と呼ぶならば、こうした「第二次情報収集」の作業こそが必須事項であると知るべきだ。まさに『見ることより読むこと』が大切だ。

 なお第二次情報収集と並行して行うべき活動は『読んだ後に確認すること』といえよう。すなわち、各企業の説明会、セミナーに出席すること・就職情報会社が主催する合同企業説明会に出かけること・学内での企業説明会に顔を出すことが必要だ。そこでは単に、企業の人事担当者の説明を聞いてるだけではもったいない。自分で調べてはみたがよくわからない点に関して取材をすることをすすめたい。読んだ後に確認する行為とは、取材活動を意味する。わからないから尋ねるわけで「こんなことを聞いたら失礼だ」とか「印象が悪くなるかもしれない」などと考える必要はまったくない。
 『聞くは一時の恥、聞かざるは末代の恥』ということわざを思い出してもらいたい。
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