ひきこもり東大既卒生が社会復帰できた契機 日本に50万人以上いる、ニートの現実と希望

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東大卒の秋田さん(仮名)は、大学院での研究に行き詰まり、1年半の間ひきもり生活をしていた(写真:UZUZ)

少子高齢化による労働人口の減少が懸念される昨今、定年退職の年齢を65歳に引き上げたり、女性や外国人を働き手として活用したりするための制度づくりが進んでいる。その一方で若手人材を活用することが喫緊の課題となっている。

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私が日々会っている第二新卒・既卒・フリーターといった若手人材には、大学を卒業したもののいまだに就職していない人や、入社した会社を短期間で離職してしまい現在は働いていない人が多くいる。総務省の労働力調査によると、このような「若年無業者(ニート)」と呼ばれている15~34歳の若手人材は、直近(2017年)の数字で、54万人いることがわかっている。

これらの若手人材が就職し、労働力として活躍することが、人口減少が進行する現代の日本において非常に重要になっている。

ひきこもっている状況を変えたい

今回はそのような若年無業者の中から、「ひきこもり」となってしまった一人の若者が就職し、現在はプログラマーとして活躍しているエピソードを紹介したい。ひきこもっている状況を変えたい人、周囲にひきこもりとなってしまっている知人がいて、何か手助けしたいと考えている人の一助となれば嬉しく思う。

プロフィール
仮名:秋田 友貴(仮名)
性別:男性
年齢:28歳(就職当時:26歳)
最終学歴:東京大学
ひきこもり期間:約1年半
現職の業務内容:ソフトウエア開発(プログラミング)
次ページ話す相手は、学生課の事務員と母親のみ
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