ツイッターの上場申請で稼ぎ具合が"丸裸" ベールに包まれていたツイッターの「数字」が明らかに

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まず気になるのが、ツイッターはいったいどれだけの稼ぎがあるのか、だ。2012年12月期の売上げは3億1693万ドルと日本円で約300億円。このうち8割超の2.7億ドルが広告収入で占める。利益のほうはまだ水面下で、最終赤字は7939万ドルだ。先に上場したフェイスブックの12年12月期の売上げは50億ドルとツイッターよりもケタが一つ大きいうえ、すでに黒字化も果たしており、規模と収益状況は大きく異なる。

わずか2年で売上げが10倍に拡大

もっとも、まだ赤字とはいえ、ツイッターの成長スピードには目を見張るものがある。10年12月期に2827万ドルだった売り上げが12年12月期は約3億ドルなのだから、わずか2年のうちに10倍になったわけだ。また、増収効果で採算も改善。11年12月期の売上げは約1億ドルで最終赤字はそれを上回る1.28億ドルを計上していたが、翌年に売上げが3倍に拡大したことで赤字額が縮小した。

足元でも好調だ。中間決算期にあたる13年6月期は売上げが約2.5億ドルと前年同期比で2倍強に増加した。ただし、赤字額は6925万ドルと前期の4910万ドルよりも膨らんでいる。経費の内訳をみると増加が大きいのが研究開発費。13年6月の上半期で1118万ドルを計上しており、これは前期の通年の研究開発費1190万ドルとほぼ同じ。売上げ拡大に合わせて研究開発投資の手を緩めず、むしろ果敢に資金を投じている姿勢が伺える。

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