スマホ時代だからこそ、問われる「感触」
常見陽平(以下、常見):世界的に大ヒットした「∞(むげん)プチプチ」「∞エダマメ」などの開発にも携わった高橋晋平さんに、ハンドスピナーがなぜ流行したのかについてお話を伺います。ハンドスピナーの流行を高橋さんはどう分析していますか?
高橋晋平(以下、高橋):ハンドスピナーだけではなく、感覚トイである「フィジェット(Fidget)」が今年は流行しました。スクイーズと呼ばれるもんだり押し潰したりして楽しむオモチャもヒットしています。この前、ある小学校に行ったのですが、男子はハンドスピナー、女子はパンやお菓子の形をしたスクイーズを集めている子が多いそうです。
今は「タングル(Tangle)」も流行しています。世界でなんと1億5000万個も売れているんです。ぐねぐねいじるだけなんですが、気持ちがいい。
常見:おお、不思議。ついついずっと触ってしまう……。
高橋:居酒屋ではし袋を折ったり、電話中に落書きをしてしまったりするのと似ています。「オモチャ」の語源は「もてあそぶ」にあるそうです。そんなオモチャの基本ともいえる、もてあそんでしまう商品が人気であるといえます。
常見:なぜ今フィジェットが売れているのですか? いわゆる「インスタ映え」する商品とは違いますよね。
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