「カラオケの鉄人」、社長解任強行の舞台裏

業績悪化を理由に創業者が後継社長を更迭

首都圏でカラオケルーム62店舗を運営する鉄人化計画。業績悪化が顕著だ(記者撮影)

8月3日、「カラオケの鉄人」を運営する鉄人化計画(東証2部上場)の臨時株主総会が、都内でひっそりと開催された。内容は新たな取締役人事の決定。創業者の日野洋一氏がこの6月、筆頭株主の資産管理会社を通じて行った株主提案だ。

参加した株主は約70人。株主からは「いままでの経営陣の何が問題だったのか」や「社長の解任請求が求められていなかった場合はどのような打開策を考えていたのか」など、業績悪化に対しての認識を問う質問が相次いだ。

しかし、経営陣からは「議案の趣旨とは外れる」ことを理由に明瞭な説明がなされることはなく、約1時間で臨時株主総会は終了。創業者側が行った人事案は、結局賛成率約94%で可決された。

創業者が社長の解任を要求

会社側が6月12日に開示した資料によれば、役員の更迭を迫った日野氏は「独断的職務遂行の取締役の解任と当社のための当社生え抜きの社員による経営への回帰」を理由に、当時社長だった堀健一郎氏の解任と取締役4名の選任を迫っている。

結果、堀氏は6月末で社長と取締役を辞任。8月3日に開催された臨時株主総会では日野氏側の推薦した取締役4名が94%の賛成で承認された。日野氏は資産管理会社と個人保有で鉄人化計画の39.2%の株式を保有する。創業者の提案に他の株主の大半も賛同したことになる。

この臨時総会は「生え抜きの社員による経営への回帰のため」に招集されたにもかかわらず、同日の取締役会が社長に選んだのは、日野氏の資産管理会社の役員を務める岡﨑太輔氏だった。会社側はその理由を「ガバナンスの一層の強化のため」と説明する。

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