カラオケ「まねきねこ」は首位を奪取できるか

店舗数は最大手ビッグエコーに迫る勢い

2015年6月にオープンした「カラオケ本舗まねきねこ」神田南口店(千代田区)。運営元のコシダカホールディングスは今、業界首位を目指して出店攻勢をかけている(記者撮影)

カラオケ業界で、「カラオケ本舗まねきねこ」の存在感が増している。東京都心部で積極的に出店攻勢をかけており、2015年初からJR中央線沿線に本格的に増え始め、主だったところだけでも飯田橋(4月)、神田南口(6月)、三鷹、八王子北口(7月)、新宿東南口(9月)、立川北口(10月)、豊田北口、吉祥寺北口(11月)といった具合だ。

今年に入ってからは西武新宿・池袋線、東武東上線、小田急線、京王線などの主要私鉄沿線に出店している。

まねきねこは全国に461店舗(2016年11月末)を展開。業務用通信カラオケ販売・リースの第一興商が運営するカラオケ店チェーン首位ビッグエコー(2016年11月末483店舗)を脅かす存在にまでなっている。

居抜き出店で成長を遂げた

運営元のコシダカホールディングスは2007年6月にジャスダックに上場、2016年11月に東証1部に市場変更した会社だ。元々は群馬県で1967年に起こした中華料理店が前身。「上州ラーメン」という小規模チェーン(最盛期6店舗)の経営を経て、1990年にカラオケボックス1号店(オイコット)を開設。当時急成長していたカラオケボックス市場に参入した。

しかし、同市場は景気低迷やレジャー多様化で1990年代半ばをピークに2011年ごろまで縮小を続ける。この間、地方郊外では後継者難、営業不振に陥った個人経営店や小規模チェーンの廃業が増加した。

ここにコシダカは目を付けた。1997年にまねきねこの第1号店を群馬県伊勢崎市にオープン。まねきねこは廃業店の設備はそのまま使用して初期投資費用を圧縮する「居抜き出店」をビジネスモデルの機軸とした。これが当たって瞬く間に店舗数を拡大した。

コシダカHDは大胆な施策で潜在的なニーズを発掘することに長けている。まねきねこでは飲食物の持ち込み自由だけでなく、ドリンクバーの業界初導入や、東京、千葉、埼玉、神奈川で全室禁煙、将来の顧客囲い込みを狙った高校生グループ利用の室料無料化など新奇性に富んだサービスを次々と繰り出している。

2011年には個人でひたすら歌って歌唱練習やストレスを発散したい人向けに高性能機材を導入した1人利用者向けカラオケ専門店「ワンカラ」(都内中心に全国10店舗)を新ブランドとして立ち上げた。「既存業種新業態」の開発をスローガンとして成長を遂げたコシダカHDは2008年8月期以来、8期連続で増収増益と破竹の快進撃を続けている。

室料も他社に比べて、多くの場合で割安だ。たとえば、埼玉・所沢駅周辺では平日昼間~19時頃の時間帯で、まねきねこは1人30分50円に対し、他の大手ビッグエコー、カラオケ館、シダックスは100~110円という価格帯になっている。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。