300万本突破!超人気「ドラクエⅪ」の舞台裏

「原点回帰」を徹底し、2機種発売で大ヒット

原点回帰のドラクエとなった今作。3年以上にわたる試行錯誤があった。© 2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved. ※画面はすべて開発中のものです。

1986年の発売以来、30年以上国民的ゲームとして親しまれてきた『ドラゴンクエスト(ドラクエ)』シリーズ。スクウェア・エニックス・ホールディングスの超人気シリーズだ。その最新作となる『ドラクエⅪ』が7月29日に発売された。

今作はゲーム業界では異例の対応となった。据え置きゲーム機である『プレイステーション4(PS4)』と携帯ゲーム機である『ニンテンドー3DS(3DS)』で両面展開されているのだ。

発売後の出足は好調だ。ゲーム雑誌『週刊ファミ通』を発行するGzブレインの調べによると、ダウンロード版を除く、発売後2日間の国内販売本数は2機種合計で208万本。内訳を見ると、3DS向けが113万本、PS4向けが95万本だった。また、8月7日には国内のパッケージ出荷とダウンロード販売の合計が300万本を突破したと公表された。

30年以上に渡ってシリーズの人気と品質を維持していくのは並大抵のことではない。スクエニは最新作にどのような工夫を詰め込んだのか。

30周年にふさわしい、「王道のドラクエ」

ドラクエⅪの開発が始まったのは2013年ごろまでさかのぼる。エグゼクティブプロデューサーとして開発指揮を執った、スクウェア・エニックスの三宅有執行役員は「最初に決まったのは、ドラクエ30周年の集大成として王道のドラクエにしようということだった」と振り返る。

ドラクエはこれまで、ゲームデザインとシナリオを堀井雄二氏が、キャラクターデザインを鳥山明氏が、音楽をすぎやまこういち氏が担当するという「御三家」の枠組みは維持しながら、システムや演出を時流に合わせて進化させてきた。

たとえば『ドラクエⅧ』(2004年)はPS2の登場で表現の幅が広がったことを受け、3Dの広大なフィールドを冒険するコンセプトで作られた。『ニンテンドーDS』で発売された『ドラクエⅨ』(2009年)では、持ち運んで友達と遊べるように、『ドラクエⅩ』(2012年)ではインターネットを介してほかのプレーヤーと遊べるようになった。

こうした流れに対し、今作は原点回帰を狙っている。オンライン要素を増やすと複数人で楽しめる反面、プレーヤーにとって、自分が世界の中心にいるという感覚は薄れる。今作ではオンラインプレーをなくし、プレーヤー自身がドラクエの世界の主人公として世界を変える物語にした。

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