民主党にいじめられ、利益「倍返し」

住友大阪セメント・関根社長に聞く  

セメント業界といえば、数年前までは、工場閉鎖を繰り返す構造不況業種の典型。「コンクリートから人へ」のスローガンを掲げる民主党政権が誕生して悪玉扱いされたうえ、国内需要減に拍車がかかる危機に直面した。ところが、東日本大震災の復旧需要で需要減に歯止めがかかって息を吹き返し、昨年末には、自公政権の「国土強靭化計画」が打ち出されて、業界への風当たりは、180度転換している。
国内業界でシェア2割弱の住友大阪セメントは、震災の2カ月前に社長が交代。震災では、三陸沿岸の拠点が被害を受けた。火中の栗を拾う思いでトップに就いた関根福一(せきね・ふくいち)社長は、この間2年8カ月の状況変化に驚きを禁じえない。業績へのプラス効果は顕著で、同社の営業利益は、震災前の2011年3月期が67億円だったのが、今期14年3月期は160億円を目指す。
関根社長曰く、「民主党にいじめられた」という就任当初の利益水準に比べると、まさに「倍返し」で見返した格好の業績数字。復活の背景や今後の展望を聞いた。

老朽化したインフラ、補修が必要

――セメントの国内需要(含む輸出)は2011年度に6年ぶりの増加に転じました。それでも、ピーク時の1996年度は8241万トンだったので、この半分に近い水準です。今期は、東北と首都圏が牽引して、08年度以来となる5000万トンに近づく勢いですが、震災関連以外にどういう需要が支えていると考えますか。

中央高速道路の笹子トンネル事故で多数の尊い命が奪われるなど大事故となり、国民の間で老朽化した橋梁やトンネルの補修が必要との理解が深まりました。太田国土交通大臣が「インフラ元年」というように作った設備はきちんと点検し、必要な時期が来れば補修をする予算措置が出てきています。

また、消費税が上がるかもしれないと大都市圏でマンションの駆け込み需要がある。反動が来るかもしれないが、少なくとも病院の建設などを含めた民需も増えています。

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