日本男児よ、「昭和の経営者」の心意気を学べ 「信長の棺」の人気作家が現代の経営者に提言
37年の時間が日本企業のよさを失わせた
――『男たちの履歴書』は36年も前の本ですが、復刻のきっかけは?
懐かしさ、でしょうか。編集者から復刻の打診をもらったとき、ふと思い出したのが『舞踏会の手帖』(1937年)という古いフランス映画のことでした。終戦後、僕が学生だった頃に、おふくろと新宿の名画座で観た思い出があるんですよ。
ヒロインであるまだ若い未亡人が娘時代の手帖を偶然見つけて、社交界デビューした頃に自分の踊りの相手をしてくれた男性たちを懐かしむ。それで、「あれからどうなったんだろうか」と気になり、彼らを訪ね歩くというストーリーなんですね。
この映画のモチーフとなる未亡人の手帖と、自分が昔に書いたビジネス書とがちょうど重なる気がして、あの頃に出会った昭和の経営者たちを懐かしく感じたんですよ。それで、映画のように昔を振り返る気になったというわけです。



















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