日本男児よ、「昭和の経営者」の心意気を学べ 「信長の棺」の人気作家が現代の経営者に提言

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
『信長の棺』著者は、現代の経営者をどのように見ているのか(撮影:尾形 文繁)
ベストセラー『信長の棺』などで知られる歴史作家の加藤廣氏だが、もともとは中小企業金融公庫・調査部長などを歴任した「企業分析のプロ」である。経営コンサルタントとしても活躍し、多数のビジネス書を著している。
今回、そのなかから1981年に刊行された『男たちの履歴書』が電子書籍として復刻された。同書には、「昭和」の熱気を体現する30人以上の起業家たちの姿が生き生きと描かれており、稲森和夫氏、永守重信氏などその後の日本を代表する経営者たちも多数登場していて興味深い。
加藤氏に、今回の復刻に対する思いなどについて語っていただいた。

37年の時間が日本企業のよさを失わせた

『男たちの履歴書』が電子書籍で復刊された(書影をクリックするとアマゾンのページにジャンプします)

――『男たちの履歴書』は36年も前の本ですが、復刻のきっかけは?

懐かしさ、でしょうか。編集者から復刻の打診をもらったとき、ふと思い出したのが『舞踏会の手帖』(1937年)という古いフランス映画のことでした。終戦後、僕が学生だった頃に、おふくろと新宿の名画座で観た思い出があるんですよ。

ヒロインであるまだ若い未亡人が娘時代の手帖を偶然見つけて、社交界デビューした頃に自分の踊りの相手をしてくれた男性たちを懐かしむ。それで、「あれからどうなったんだろうか」と気になり、彼らを訪ね歩くというストーリーなんですね。

この映画のモチーフとなる未亡人の手帖と、自分が昔に書いたビジネス書とがちょうど重なる気がして、あの頃に出会った昭和の経営者たちを懐かしく感じたんですよ。それで、映画のように昔を振り返る気になったというわけです。

次ページ振り返ってみて、新たに見えたものとは?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事