東京入管施設で約40人がハンスト始めた理由 「死ぬまで戦う」、長期収容などに抗議

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 5月11日、東京入国管理局の収容施設で、被収容者約40人が長期収容などに抗議し、処遇改善を求めてハンガーストライキを行っていることがわかった。写真は入国管理局の建物。2015年12月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 11日 ロイター] - 東京入国管理局の収容施設で、被収容者約40人が長期収容などに抗議し、処遇改善を求めてハンガーストライキを行っていることがわかった。ハンストに参加している被収容者の1人はロイターに対し「入管からの回答があるまであきらめない。死ぬまで戦う」と述べた。

被収容者によると、ハンストは9日夕から開始された。一部の参加者は水も飲んでいない。開始にあたって処遇改善を求める要求書を東京入管局長に渡すよう依頼したが、職員は受け取りを拒否したという。

要求書では、長期収容や職員による威嚇行為に抗議するとともに、医療や食べ物、自由時間などにおける処遇改善を求めている。

法務省入国管理局では、給食を摂食していない被収容者がいることを認めたうえで、事実関係について確認中だとしている。

また、一般論として、ハンガーストライキのような集団的示威行動は、要望を伝える手段として必ずしも好ましくないとの見解を示した。

法務省によると、東京入管の収容施設には、現在男性387人、女性189人が収容されている。

支援団体や弁護士らによると、東京入管は昨年から再収容、再々収容を激増させているという。難民申請者に対し、届け出をしないで引っ越すなど以前は問題とならなかったことを理由に再収容するケースが増えているとしている。

(宮崎亜巳、舩越みなみ 編集:田巻一彦)

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