プレミアムフライデーで休日格差が広がる?

完全週休2日制を採用していない企業も多い

プレミアムフライデーは大企業、大都市だけのものになってしまうのだろうか(写真:AP/アフロ)

政府の最近の動きとしてビジネスマンの関心を呼んでいるのが働き方改革だろう。首相肝いりの働き方改革実現会議は3月28日に、同一労働同一賃金の導入や正社員の長時間労働の見直しを盛り込んだ9分野での実行計画をまとめた。政府は、今後国会に関連法の改正案を提出し、2019年度からは実現に移していく計画である。その中でも政府が最近最も力を入れているのが長時間労働の是正であり、その一環として今年の2月24日からプレミアムフライデー(Premium Friday)が実施された。

プレミアムフライデーとは、長時間労働の是正と個人消費の喚起を狙い、月末の金曜日は、午後3時ごろを目安に仕事を終えて豊かに過ごすという行動を官・民が連携して創り出すプロジェクトである。

しかしながら、日本のプレミアムフライデーは、米国で定着しているブラックフライデー(11月の第4金曜日に小売店などで大規模な安売りが実施される)を参考としているように、制度の本当の趣旨は長時間労働の是正より、早い時間から買い物や旅行などをしてもらうことにより、消費を拡大させることにある。政府は2020年までに名目GDP(国内総生産)の600兆円達成を目標に掲げているが、経済団体画連合会は、その実現のためには現在300兆円弱にとどまっている個人消費を今後360兆円にまで引き上げる必要があると見ている。

実質賃金が伸びず消費も振るわない

「国民経済計算」年次推計によると、2015年(暦年)の個人消費の対前年比増加率はマイナス0.1%にとどまっており、目標達成の道はかなり険しいといえる。また、プレミアムフライデーが初めて実施された2017年2月の二人以上の世帯の名目消費支出は26万0644円で前年同月の26万9774円と比べて3.4%も減少した。消費支出は主に、交通・通信(マイナス7.1%)、光熱・水道(マイナス6.2%)、食料(マイナス5.0%)、教養娯楽(マイナス5.0%)、被服及び履物(マイナス4.1%)を中心に減少していることから、家計が将来のことを考えて節約志向を強めている様子が見てとれる。

このように消費が回復しない要因の1つとして、政府の想定ほど賃金が上がっていないことが挙げられる。実際、近年の賃上げ率は、政府がかねてから掲げている要求基準2%を下回っている。プレミアムフライデーが初めて実施された2017年2月の名目現金給与総額(速報値)は26万2869円で前年同月に比べて0.4%の増加にとどまっている。また、物価上昇率を反映した実質賃金は増減率0.0%で上がっていない状況だ。賃金増減率の長期的な推移を見ても状況はあまり変わらない。

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