これからは「60代で現役引退」は論外になる

問題は「高齢者の資産をどう活用するか」だ

「60代で現役引退など無理」。そんな時代がやってくる(写真:プラナ / PIXTA(ピクスタ)

さようなら、三遊亭圓歌師匠

さる4月23日、三遊亭圓歌師匠がお亡くなりになった。1929年(昭和4年)生まれで享年88歳。お年を考えれば仕方がないのだけれども、もうあの話芸を二度とライブで聞けないと思うと寂しい限りである。

ワシはときどき浅草演芸ホールに通っているので、圓歌師匠の噺を何度も聞いたことがある。ちょうど1年前の5月連休中にもぶらりと立ち寄ったところ、圓歌師匠はご健在で、定番の『中沢家の人々』を聞くことができた。お暇な方、ユーチューブで「中沢家」を検索して聞いてみられると良い 。涙が出るほど笑えること請け合いだ。

圓歌師匠は終戦の1945年に、10代で2代目三遊亭圓歌師匠に弟子入りした。1948年に二つ目として三遊亭歌奴を名乗ると、たちまち「授業中」という創作落語で一世を風靡する。若い人たちは知らないだろうが、「山のアナアナ~」というアレだ。当時、始まったばかりのテレビ演芸番組では引っ張りだこで、もちろん『笑点』の大喜利メンバーでもあった。昭和天皇の前で御前公演もやったというから、とにかく途方もない人気者であった。

六本木の国立新美術館で展示中の草間弥生展。昭和ひとケタ世代の創作意欲には深く脱帽するよりほかにない(筆者撮影)

1970年に三代目圓歌を襲名する。以後はテレビ出演を控えて高座一筋で、落語協会の会長も務めている。さすがに今年に入ってからはお休みがちであったそうだが、実に生涯で約70年にわたって落語を演じ続けたことになる。

ちなみに同じ昭和4年生まれには、現在、国立新美術館で「わが永遠の魂」展をやっている前衛芸術家、草間弥生氏がいる。草間氏は現在も、朝から晩まで創作活動を続けているという。昭和ひとケタ世代の元気さにはしみじみ頭が下がる。

さて、圓歌師匠の『中沢家の人々』である。自伝的なこの新作落語は、高齢化社会の到来に対する重要なヒントを与えてくれる。千代田区六番町にある圓歌師匠のご自宅には、かつて自分の両親、亡妻の両親、後妻の両親の都合6人が同居していたのだそうだ。

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