ネット時代に活躍する、若手トップ棋士
新世代リーダー 渡辺 明 将棋棋士

拡大
縮小
渡辺 明
将棋棋士
渡辺 明
1984年東京都生まれ。2000年プロデビュー。04年に「竜王」のタイトル獲得。13年に「棋王」と「王将」のタイトルを奪取し、現在3冠を保持。12年度は最優秀棋士賞を初めて獲得。正統派の居飛車党で手堅い棋風。得意戦法は矢倉、角換わりなど。

頭脳の格闘技と称される「将棋」。ここ20年間の将棋界はタイトル獲得数で歴代最多を誇る羽生善治氏を中心に、現在、40代前半の棋士たちが牽引してきた。この層の厚い羽生世代に対抗するのが渡辺明氏。史上4人目の中学生プロ棋士となり、ビッグタイトル「竜王」を保持する若手棋士の筆頭格だ。羽生世代と一回り以上の年齢差がある渡辺氏は、コンピュータやインターネットが発達した時代に腕を磨いてきた新時代のトップ棋士である。

「父が将棋ファンで、小学校に入るタイミングで将棋を習いました。土日は父が近所に将棋を指しに出かけていたので、それについていったという感じです――」。棋士・渡辺明が将棋に触れた最初のきっかけを与えたのは父からの誘いだった。

当時はあくまで趣味のひとつであった将棋。渡辺少年は野球をやったり、ゲームをやったりと、周りの友人と何ら変わらない普通の少年だった。ただ、将棋はやればやるほど勝てるようになっていった。小学1年生のときに出た将棋大会で、6年生を負かした。小学4年生のときに小学生将棋名人戦で優勝したことが、プロ棋士を目指す大きなきっかけになった。

次ページコンピュータやネットの発達
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT