教育無償化は「働き方改革」にも繋がっていく

教育投資の必要性と財源負担を訴えるべきだ

国際比較すると、日本の特異さが際立つ。たとえばグラフのように、大学新入学者の平均年齢はOECD諸国との比較で見ると極端に低い。

働き方改革を促す効果も大きい

仮にこの3点セットが変化すれば、日本の大学の姿や役割は大きく変わるかもしれない。25歳、30歳になって一念発起し、自分の力で大学に入る社会人が増えれば、20歳前後の若者があふれる大学キャンパスの雰囲気も一変するだろう。矢野名誉教授は「大学無償化を進めるのは18歳のためではない。働いてみて、人生を考え直し、キャリアチェンジや学び直しを考える大人のためだ」と強調する。

政府は現在、働き方改革を進めている。改革の中で掲げた9つのテーマの1つとして「雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の充実」をうたっている。雇用の流動化が進み、思い立ったらキャリアチェンジのために誰でも大学に行けて、何より、「残業」より「学習」を優先するようになれば、好ましいワーク・ライフ・バランスが実現するのではなかろうか。

働き方改革の今後の方向性を占ううえで、教育無償化という政策課題は政府の本気度を測る格好のリトマス試験紙になる。

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