ASUSスマホ、「コスパ最強」と言える深い理由 PCメーカーとして、日本市場を徹底分析した

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エイスースはもともとパソコンやそのパーツを手掛ける企業で、日本でも高性能ノートパソコンの「ZenBook」シリーズなどを販売する。これこそが強みの源泉だ(著者撮影)

格安スマホの拡大とともに、日本でも注目されている「SIMフリースマートフォン」(どの携帯会社の回線でも使える端末)。このSIMフリースマホ市場で中国・ファーウェイと上位を争っているのが、台湾・エイスース(ASUS)だ。価格以上の性能と質感を実現するコストパフォーマンスの高さに加え、日本市場への対応に積極的なことが人気の要因になっている。

日本のSIMフリースマホを盛り上げ、市場の牽引役となったのが同社の「ZenFone(ゼンフォン)」シリーズだ。

同社が日本でZenFoneシリーズを最初に投入したのは、2014年11月発売の「ZenFone 5」。最も安いモデルで2万6800円という低価格ながら、“格安”とは思えない質感の高さを実現し、それでいて高速通信規格のLTEに対応するなど、十分な性能を備えていた(当時はLTE非対応のSIMフリースマホも多かった)。ZenFone 5はたちまち人気となり、エイスースはSIMフリースマホの代表格へと上り詰めたのである。

メモリ8GBの超ハイスペックモデルも

翌2015年に発売された「ZenFone 2」も、性能とコストパフォーマンスの高さでヒットを記録。2016年に後継機「ZenFone 3」を投入した際は、同時にハイエンドモデル「ZenFone 3 Deluxe」も発表し、中でも5.7インチのモデルは、フルメタルボディに高速CPU(中央演算処理装置)や6ギガバイトのメモリ、2300万画素のカメラなど非常に高い性能を備えていたことから、受注が一時停止されるほどの人気となった。

ZenFone 2は「性能怪獣」(パフォーマンス・モンスター)と呼ぶなど、安さだけでなく、高スペックを猛アピールしていた(著者撮影)

エイスースはスタンダードなモデルだけでなく、豊富な端末バリエーションを擁することも特徴だ。

2016年には光学3倍ズームができるカメラを搭載した「ZenFone Zoom」や6.8インチもの大画面ディスプレーを備えた「ZenFone 3 Ultra」、今年1月には4100mAhもの大容量バッテリーを搭載した「ZenFone 3 Max」などを投入している。今夏にも非常に特徴的な機能を持つ「ZenFone AR」を発売予定だ。

ZenFone ARは、グーグルのAR(拡張現実)技術「Tango」と、VR(仮想現実)技術「Daydream」といった、今話題の新技術に対応したスマホ。それだけに性能は非常に高く、5.8インチの有機ELディスプレーに高性能CPU、スマホ初となる8ギガバイトのメモリを搭載するなど、現時点では最高峰というべきスペックを誇る注目機種だ。

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