トヨタ・VW・GMが本気、過熱するEV開発競争

米テスラが火を付けた「電気自動車ブーム」

木製の床が特徴的なフォルクスワーゲンの独ドレスデン工場で、「eゴルフ」が生産される(記者撮影)

「電気自動車(EV)で世界のマーケットリーダーになる」

2016年の新車販売台数が1030万台を記録し、トヨタ自動車を抜いて初の世界首位に立った独フォルクスワーゲン(VW)グループ。マティアス・ミュラー会長は3月14日の年次記者会見で、次世代のエコカーでもトップに立つことを宣言した。

VWはEV戦略を一気に加速

同社は現在開発中のEV専用プラットホーム「MEB」をベースに、2025年までに30車種以上のEVを投入。年間販売台数を200万~300万台に引き上げ、新車販売の25%をEVにする野心的な計画を掲げる。

今後のEV戦略にとって試金石ともいえる車が、4月3日から出荷される。VWの看板車種「ゴルフ」をベースに開発した新型「eゴルフ」だ。

初代の航続距離が1回の充電で190キロメートルだったのに対して、新型車は300キロメートルと大幅に伸びたことが特長だ。価格はドイツ国内で3万5900ユーロ(約430万円)。まず欧州と北米で発売し、日本でも今年後半に投入する。

出荷直前の3月上旬。独東部ドレスデンにある工場を訪れると、美術館のような全面ガラス張り、床は全面木製という環境の中、eゴルフが出荷前の最終チェックを受けていた。「ここで今やっていることは今後のVWの大きな方向性を示している」と、工場担当者は説明する。

ドレスデン工場では従来、VW乗用車の最高級車種「フェートン」を製造していたが、20億円以上を投じてEVに特化した工場へと変貌させた。eゴルフの組み立ては人手で行う。まずは1日35台を生産予定で、その後はほかの工場も含めて本格量産していく。

さらなる機械化も可能だが、職人が手作りすることで、EVの品質や安全性に対する消費者の不安を払拭する狙いがあるという。一般客の工場見学も可能だ。

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