マック、「ポイント導入」で客足は戻るのか 限定商品頼みの戦略から方針を転換
「dポイントカードはお持ちですか」――。3月からは全国2901店舗(1月末時点)の日本マクドナルドの店頭でこんな言葉が頻繁に聞かれることだろう。
Tポイントや楽天ポイントなど、「買えばポイントが貯まる」のが当たり前のご時世には珍しく、マクドナルドにはこれまでポイントプログラムがなかった。それが、携帯大手のNTTドコモと提携することで、3月1日から全国のマクドナルド店舗で「dポイント」を貯めたり使ったりできるようになる。
dポイントはドコモが提供するポイントプログラム。月々の通信料や端末代の支払いで貯まり、ドコモのショッピングサイトはもちろん、高島屋やローソンなどの実店舗でも使うことができる。2月24日の提携会見で、マクドナルドのサラ・エル・カサノバ社長は「日本人はポイントを愛している」と語っていた。
キャンペーン期間中は「10%おトク」
ポイントプログラムの導入に合わせて、マクドナルドは3月1日から5月31日までキャンペーンを実施する。会計時にdポイントが使えるカードを提示するだけで、通常1%分の5倍、5%分のポイントが貯まる。
マクドナルドとドコモは以前から協業しており、ドコモが提供する電子マネー「iD」で決済した場合、もともと3%が還元されるが、キャンペーン期間中はさらに2%ポイントが貯まる。つまり、合計で10%相当がポイントで還元されるのだ。
さらに「各店舗の予定数がなくなるまで」というキャンペーンも実施。たとえば、支払い時にdポイントカードを提示すればコーヒー無料券がもらえる。また、ビッグマックをあしらったマクドナルド限定のdポイントカードも配布する(約100万枚を準備)。「色校正は8回やり直した」(ドコモのプラットフォームビジネス推進部パートナー推進室アライアンス担当部長の田原務氏)という力の入れようだ。