退任前の大きな賭けに出た?バーナンキ議長

今後もあえて市場を動揺させ、バブルの芽を摘みとる?

5月下旬以降、世界の金融市場はバーナンキFRB(連邦準備制度理事会)議長の発言に大きく揺れてきた。それは無理もないことで、バーナンキ議長の発言そのものが揺れた(ように聞こえる)からだ。

市場の動揺を受け、火消しに走ったバーナンキ議長

5月22日の議会証言と、6月19日のFOMC(連邦公開市場委員会)後の記者会見はタカ派的印象が強かった。金融市場の反応はまるで『シンデレラ』物語のようだった。

大規模な量的緩和という美酒が振る舞われるパーティ会場で、「そろそろお開きか」と気もそぞろな参加者に対して、主催者であるバーナンキ議長が「もう間もなく午前零時」と言ったようなものである。参加者の耳には「金融緩和という魔法が解ける」と聞こえ、出口に殺到した。主催者は、美酒を差し出す量を抑え気味にし、ダンス音楽を緩めるだけで、永遠にではないものの、明け方までパーティを続ける用意があったのだが。

その後、そうした金融市場の動揺を受けて、7月10日の講演や7月17・18日の議会証言ではハト派的な印象を与える努力が払われた。バーナンキ議長は、「予見し得る将来にわたって強い緩和姿勢が保たれる」(a highly accommodative monetary policy will remain appropriate for the foreseeable future)というフレーズを繰り返した。

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