平均年収「中部・北陸地方438社」ランキング 7位トヨタ自動車を圧倒する企業とは

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中部地方の中心部、名古屋・栄(写真:柳井研一郎 / PIXTA)

東洋経済オンラインは『会社四季報』(新春号が発売中)でも掲載しているデータを活用して、全上場企業約3600社を全国7地域(北海道東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けた平均年収ランキングをまとめた。

これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京を除く関東340社」「近畿603社」のランキングを配信してきたが、今回は中部・北陸地方(新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)に本社を置く438社のランキングを紹介する。

2015年9月期~2016年8月期の有価証券報告書に掲載された値を用いた。本社の所在地は、有価証券報告書発行時点の情報にあわせるために、『会社四季報』2016年4集で調査した実質的な本社とした。

昨年も同様のランキングを紹介したが、今年は直近の年収の変化も捉えられるように前年度との差額を併載したほか、平均年齢も加えた。なお、ランキングでは単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金が掲載されていない会社は対象外としている。

ファナックは295万円増、新潟県では首位が逆転

ランキングトップは山梨県に本社があるファナックの1571万円(平均年齢42.9歳)。工作機械用の数値制御装置で世界の首位に立つメーカーだ。単体の従業員は3042人いるが、平均年収で1500万円を越えている。過去の実績と比較すると、2014年3月期に980万円だったところから、2015年3月期に1276万円、2016年3月期の1571万円へと年々増加している。

『会社四季報 2017年1集』(東洋経済新報社)。上場企業各社の財務、各種基本情報のほか、平均年収なども網羅。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

かつてファナックは、「好業績で儲けた利益を過剰に抱えている」との批判も受けていたが、近年では株主還元を強化したり、従業員の給与を増加させたりして、積極的に分配する姿勢に転じている。

4位には新潟県最大のゼネコン福田組が895万円(同45.3歳)でランクイン。前年度は、新潟県の上場企業で最も年収が高かった新潟放送が14万円減少する中、福田組は98万円増加させたことで、新潟県の首位が逆転した。テレビ離れが進んで地方キー局の経営が苦しくなる中、地方経済を支えるゼネコンは息を吹き返しつつある。

日本最大の企業であり、世界トップ級の自動車メーカーのトヨタ自動車は7位。平均年収は851万円(同38.9歳)。3位豊田通商や9位デンソー、15位豊田自動織機などのトヨタグループの主要企業が上位に目立つ。

年収が1000万円の大台を超えた会社は2社。集計対象企業を単純平均すると平均年収は558万円、平均年収は39.9歳だった。

持ち株会社は、グループの管理業務を行う少数の社員の平均年収のみを開示しているため、一般的な従業員の平均より高い年収が公表されているので、判別できるようにしている。なお、持ち株会社にあたるかどうかの判断は、集計時点の実態に合わせたものだが、社名は最新の社名変更を反映している。

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