東洋経済オンラインは『会社四季報』(新春号が発売中)でも掲載しているデータを活用して、全上場企業約3600社を全国7地域(北海道東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けた平均年収ランキングをまとめた。
これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京を除く関東340社」のランキングを配信してきたが、第4弾として近畿地方(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)に本社を置く603社のランキングを紹介する。
2015年9月期~2016年8月期の有価証券報告書に掲載された値を用いた。本社の所在地は、有価証券報告書発行時点の情報にあわせるために、『会社四季報』2016年4集で調査した実質的な本社とした。
国内製薬大手にも存在感
ランキング1位は大阪市に本社がある日本商業開発。商業施設ができることを前提に土地を取得し、売却益を得るというビジネスモデルで業績が好調だ。平均年収は1741万円(平均年齢44.7歳)。この金額は前年に比べて741万円の増加となるもので、全国でもっとも増加額が大きかった。同社は初任給が高い会社としても知られている。東洋経済オンラインが2016年4月に配信したこれが「初任給の高い」トップ500社でも1位で、初任給は50万円だった。
近畿地方の平均年収ランキングで目立つのは、薬の町として知られる大阪市の道修町に本社がある、国内製薬大手の存在感の高さだ。4位の武田薬品工業は単体の従業員6780人の平均で959万円(同40.0歳)、11位の塩野義製薬は単体の従業員4055人の平均で890万円(同41.4歳)の年収だった。大手企業であっても平均年収が減少に転じる会社も多い中、国内製薬大手は前年比でも増加傾向にある点にも注目したい。
年収1000万円の大台を超えた会社は3社だった。集計対象企業を単純平均すると平均年収は591万円、平均年齢は40.3歳だった。
昨年も同様のランキングを紹介したが、今年は直近の年収の変化も捉えられるように前年度との差額を併載したほか、平均年齢も加えた。なお、ランキングでは単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金が掲載されていない会社は対象外としている。
持ち株会社は、グループの管理業務を行う少数の社員の平均年収のみを開示しているため、一般的な従業員の平均より高い年収が公表されているので、判別できるようにしている。なお、持ち株会社にあたるかどうかの判断は、集計時点の実態に合わせたものだが、社名は最新の社名変更を反映している。
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