平均年収「地方に本社置く316社」ランキング 九州、中国・四国、東北などの高給企業は?

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九州の中心都市、福岡を望む((写真:Minebou / PIXTA)

東洋経済オンラインは『会社四季報』(新春号が発売中)でも掲載しているデータを活用して、全上場企業約3600社を全国7地域(北海道東北、東京除く関東、東京、中部、近畿、中国四国、九州沖縄)に分けた平均年収ランキングをまとめた。

これまで「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京を除く関東340社」「近畿603社」「中部・北陸438社」のランキングを配信してきたが、最後に九州・沖縄(115社)、中国・四国(113社)、東北・北海道(88社)に本社を置く地方企業316社のランキングを公開する。

2015年9月期~2016年8月期の有価証券報告書に掲載された値を用いた。本社の所在地は、有価証券報告書発行時点の情報にあわせるために、『会社四季報』2016年4集で調査した実質的な本社とした。

直近の年収の変化も捉えられるように前年度との差額のほか、平均年齢も加えた。なお、ランキングでは単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金が掲載されていない会社は対象外としている。

1000万円超えはRKB毎日のみ

九州・沖縄地方で唯一1000万円を超えたのは、RKB毎日ホールディングス。福岡県を中心とした九州北部で、TBS系列のテレビとラジオを放送する会社だ。平均年収は単体の従業員数222人の平均で、前年比ではほぼ横ばいの水準だった。今回の集計対象としている2016年3月期時点の年収は、ホールディングスの移行前のもの。民放の地方局は高給企業とされているが、上場企業数は限られているために給与水準を調査するのが難しい。

『会社四季報 2017年1集』(東洋経済新報社)。上場企業各社の財務、各種基本情報のほか、平均年収なども網羅。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

北海道・東北地方では、北海道で創業したニトリホールディングスとツルハホールディングスの小売大手が平均年収のトップに君臨する。1位のニトリホールディングスは単体の従業員数を増加させながらも、順調に平均年収を伸ばしている。例えば、2014年2月期が783万円(159人)だったが、2015年2月期に810万円(260人)、2016年2月期には860万円(291人)となっている。

中国・四国地方で平均年収の増加が目立つのが、「サンマルクカフェ」や「鎌倉パスタ」を運営するサンマルクホールディングス。持ち株会社の単体従業員の平均年収ではあるが、2年前の2014年3月期に597万円だったのと比較すると、137万円の増加となる734万円だった。地域別の平均年収ランキング(中国・四国編)で、初のベスト10入りを果たした。

北海道・東北地方では、北海道札幌市と宮城県仙台市、九州地方では福岡県福岡市に本社を置く会社が集中している。一方、中国と四国地方ではそれぞれの県に有力企業が分散している傾向がみられる。

持ち株会社は、グループの管理業務を行う少数の社員の平均年収のみを開示しているため、一般的な従業員の平均より高い年収が公表されているので、判別できるようにしている。なお、持ち株会社にあたるかどうかの判断は、集計時点の実態に合わせたものだが、社名は最新の社名変更を反映している。

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