本当に金利が上昇すれば、日本財政はもたない

米国の金融緩和終了後の世界は、どうなるのか

FRB(米連邦準備制度理事会)のベン・バーナンキ議長が、金融緩和から脱却する可能性に言及した。もしそれが実現するなら、10年以上の期間にわたって続いた世界のマクロ的経済環境は、大きく変わることとなる。

ただし、バーナンキは、脱却のためにはいくつかの条件が満たされなければならないとした。したがって、脱却が本当に実現するのかどうかは、分からない。実現するにしても、いつになるかは、はっきりしない。

ただし、世界経済の新しい均衡がどのようなものになるかを考えておくことは有意義だろう。特に、その均衡の中で日本経済がどのような状態になるかは、重要な問題である。

これまでは、金融緩和のために投機資金が世界中の経済を不安定化させてきた。リーマンショック後の世界は「ニューノーマル」といわれたが、安定的な均衡状態には達していなかったわけだ。本当の意味のニューノーマルとは、安定的な均衡である。その世界はどのようなものか?

現在と比べての最大の変化は、金利が上昇することだ。それによって、投機資金を低利で調達できる時代が終わる。そこで、リスクの高い投資対象から資金が引き上げられる。

市場はこのような変化を見越して、すでに調整を始めている。まず、新興国からの資金流出が起きている。アメリカの金利はそれで下がるのではなく、むしろ上昇している。これまでのアメリカでは、実質金利を計算するとマイナスになっていた。これは異常な状態だったので、是正が生じているのだ。5月中旬まで2%未満だった10年国債利回りは、6月25日には2.6%を超えた。それにつれて日本の金利も上昇している。

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