JRが「成田エクスプレス」をテコ入れする狙い

通勤利用狙い「お得なきっぷ」も発売

大宮駅・池袋駅・新宿駅・高尾駅・大船駅-成田空港駅間を結ぶJR東日本の「成田エクスプレス」(写真:CRI&P / PIXTA)

千葉方面での所用を終えて、総武本線で東京駅に戻ると、「これからの帰宅は、N’EXで!N’EXえきねっとトクだ値」と大きく書かれた広告看板が視界に飛び込んできた。「N’EXえきねっとトクだ値」は、18時発以降の「成田エクスプレス」(以下、N’EX)東京・大船駅間(46.5キロ)を定期券との併用で利用できる特別企画乗車券(おトクなきっぷ)である。

「N’EXえきねっとトクだ値」(以下、「トクだ値35」)は通常期820円・繁忙期950円・閑散期690円と、いずれもA特急料金よりも35%割引となっている。閑散期は、同区間の普通列車グリーン車平日料金770円よりも安くなる。購入手続きを東日本旅客鉄道(JR東日本)のインターネット会員制予約サイト「えきねっと」にて行った上で、乗車前にJR東日本などのみどりの窓口や指定席券売機などで購入手続きに使用したクレジットカードを提示してきっぷを受け取る必要がある。

空港と関係ない区間でなぜ「おトクなきっぷ」?

JR東日本によると、「トクだ値35」は「通勤利用の状況については定量的なデータなどで把握していない」(同社広報部)ものの、「東京・品川から横浜・戸塚・大船方面にビジネスからの帰宅客向けに、18時以降のN’EXにおトクに乗車できる商品として設定している」(同)という。2015年12月1日から2016年2月29日までの期間限定で発売を開始したが、発売期間が延長され、現在のところ2017年2月28日乗車分まで発売することとなっている。

N’EXは成田空港アクセスを主な目的とする列車である。それにもかかわらず、JR東日本は、なぜ成田空港駅と無関係の区間で、帰宅利用向けの「おトクなきっぷ」発売に踏み切ったのか。

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