30~40代男の「若い子との結婚」が無謀なワケ 独身が抱いている願望を現実が打ち砕く

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総務省統計局発表の人口推計(2016年6月1日現在)を見てみましょう。

20~59歳を5歳刻みで見ていくと、55~59歳で女性が4万人多い以外は、どの年代も男性が2万~19万人多いため、一夫一婦制の日本では必然的に余ってしまうのです。さらに注目すべきは、50代半ば以降は逆転して女性のほうが多くなること。これは疾病などで男性のほうが早く亡くなるからであり、もしあなたが「『一生に一度は結婚したい』と思っているのなら急いだほうがいい」でしょう。

もう1つ注目してほしいのが2015年の国勢調査。これも20~59歳の男女を対象に5歳刻みで「未婚」「配偶者有」「死別・離別」の割合を見ていくと、どの年代においても男性のほうが独身者の人数(未婚+死別・離別)も割合も、圧倒的に高いことが分かります。

つまり、「男性のほうが人口も独身者の割合も高い」「選べる立場にあるのは女性側」ということ。私は30~40代の独身男性たちに、まずこの現実を話して、「女の30~40代はキツイけど、男の30~40代はまだ大丈夫」という根拠のない楽観視を変えるように促しています。

女性の若さと引き換えに何を渡す?

根拠のない楽観視を捨て、「前向きに結婚を目指そう」と相手を探しはじめたとき、次の障害になるのは「若い女性と結婚できるのでは?」という願望。「厳しいかも」という不安こそあるものの、芸能人の結婚やネットニュースなどを見て「やっぱりイケるかも」という願望を持ち続けているのです。

12月5日放送の「しゃべくり007」(日本テレビ系)で、くりぃむしちゅー・有田哲平さんが結婚を発表しました。45歳での初婚で、相手は「一回り以上年下の一般女性」と言われています。

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