2019年秋、4年に1度行われるラグビーワールドカップ(W杯)が日本で開催される。しかし、日本では依然として気運が盛り上がらないようだ。
「どんなにPRをしても、人々がまるで反応してくれない。ラグビー先進国の事例をいくら学んでも、日本と事情が違いすぎて参考にならない」
W杯の試合を開催する自治体「ホストシティ」の担当者のひとりは、開幕まで残り3年を切った今の状況をこう嘆く。
南ア戦勝利に沸いたばかりなのに…
ラグビー以上に注目を集める東京五輪の陰に隠れてしまっているのか。ラグビーの普及度がサッカーや野球といった他の球技よりも低いからなのか。はたまたルールが今ひとつわかりにくいからなのか――。
昨年開催されたラグビーW杯イングランド大会で日本代表は、強豪国・南アフリカを撃破し実に24年ぶりの勝利を収めた。予選リーグでは「スポーツ界最大の番狂わせ」(英公共放送BBC)と評されたこの勝利を含む3勝を達成。驚くべき快挙である。
勝ち点差で決勝トーナメントへ進めなかった。それでもラグビー界関係者は「強豪南アを破ったのだから、これで一気に日本国内はW杯開催に向けて盛り上がる!」と大きな期待を寄せた。しかし、1年ちょっとを経たいま、予想に反する熱の冷めようは嘆かわしいばかりだ。自国開催のW杯への気運が盛り上がらないのは、なぜなのか。改めて考えてみたい。
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