市場規模9兆円!知られざるネット通販の実態 アマゾン、ヤフー、楽天…裏側はどうなっているのか?

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楽天フルフィルメントセンター(物流センター)「市川Ⅰ」内の書籍・雑誌倉庫(撮影:今井 康一)

ネット通販が登場して10年あまり。いまや、私たちの生活にすっかり定着し、右肩上がりの成長だ。ネット通販業界の中には毎年2ケタ成長する企業も珍しくない。消費低迷の日本において、唯一気を吐く注目の産業だ。一口にネット通販といっても、最近ではリアル陣営からの攻勢も加速し始めた。最新のネット通販の市場動向や業界戦略を見てみよう。

楽天の通販セールでは、なんと「家」が50%OFF!

楽天が今年6月に実施した「スーパーSALE」。その目玉商品に消費者は度肝を抜かれた。なんと、家が半額で売られていたからだ(楽天不動産の掲載物件から選んだ家の半額キャッシュバック)。約4万5000件の応募があり、抽選で1名の当選者が決まったようだ。ここまで来ると、ネット通販で売れない物はなくなったといえる。

国内のBtoC-Eコマース(EC)市場は現在、9兆円規模と予測される。経済産業省によれば、2011年の同市場規模は約8.4兆円。ここから推定すると、12年には約9.1兆円規模に達したといえそうだ。中でも大きな市場規模を持つ総合小売業はここ数年、伸び率も2ケタ成長。11年レベル(経済産業省調べ)では前年比10.6%増の約1.7兆円に達した。そのほか、市場規模は小さくとも急成長しているのが、医薬化粧品小売業(前年比34.6%増)、衣料・アクセサリー小売業(同28.6%増)、食料品小売業(同22%増)などだ。

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