任天堂、ポケモンGO効果を円高が「帳消し」に

上期は赤字転落、新型機とマリオに復活託す

全世界でブームを巻き起こした「ポケモンGO」。ただ、それを上回る荒波が任天堂をのみ込んだ(撮影:今井康一)

「据え置き型で、しかも同じような体験を外でもできる。切り替わるからスイッチという。今後ソフトが出てくることで、遊びの体験が変わるのではないか」――

任天堂が10月26日に大阪で開いた2016年4~9月期決算発表会。同社君島達巳社長は来年3月に発売予定の新型ゲーム機「Nintendo Switch」(ニンテンドースイッチ)について明るい表情で語った。

同日発表した業績は売上高が前年同期比33%減となる1368億円、営業利益は59億円の赤字だった(前年同期は89億円の営業黒字)。経常利益は308億円と赤字が膨らんだ一方、純利益は382億円の黒字だった。

ポケモンは円高に勝てず

大阪市内で会見する任天堂の君島達巳社長(記者撮影)

今回の決算には通常事業活動のほかに3つの特殊要因がある。まず、本業については、変わらず厳しい状況が続いた。携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」の売り上げこそ、前年同期比で増加したが、据え置きゲーム機「WiiU」の売り上げが大きく減少したのだ。

一方、営業外でプラス要因になったのが、今年7月の配信開始以来、世界的な大ヒットになったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」だ。ただ、これは任天堂が直接開発したゲームではなく、持分会社ポケモンと米ナイアンティック社による共同開発だ。

収入はまずナイアンティック社に入り、そこからポケモン社にロイヤルティ収入が移る。任天堂はポケモン社の株式を約32%保有しているため、同社の純利益の32%を持分法による投資利益として計上することができる。

任天堂が得られる利益は全体の一部で、6ヶ月の決算期間のうち、ポケモンGOの効果が反映されているのは3ヶ月間のみ。それでも、爆発的なヒットは業績に大きく影響した。前年同期に15億円だった持分法による投資利益は今期には120億円にまで拡大した。

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