ファンドも食指!音声認識ベンチャーの実力

アドバンスト・メディアの鈴木清幸社長に聞く

アドバンスト・メディアの鈴木社長は新たな挑戦を語った

音声を認識し自動的に文字に変える。コールセンターや会議、携帯電話でニーズが高まっている「音声認識」技術で先駆的な会社がアドバンスト・メディア(AMI)である。

同社の音声認識技術「AmiVoice」には膨大な開発コストを要することもあり、2005年の上場以来、業績面では経常赤字が続いてきた。が、前2013年3月期はようやく経常利益が2.5億円の黒字に浮上した。医療向けは鈍かったものの、au向けに始まった「おはなしアシスタント」をはじめ、モバイル分野のライセンス収入が膨らみ、議事録も大きく伸びた。マイクなどの仕入れ原価の低減もあり、営業利益も1400万円の赤字(12年3月期は2.9億円の赤字)まで縮小。米ドル預金の為替差益が発生したことで、経常利益は黒字化を達成した。

となると、今14年3月期は、いよいよ上場来初の営業黒字化も期待されるところだが、どうやら黒字化は先送りにされることになる。有力投資ファンドのウィズパートナーズが出資を決めたためだ。総額60億円という資金を活用し、音声認識の精度向上に向けた研究開発費の投入や、M&Aといった手を打つことになる。アドバンスト・メディアの鈴木清幸社長に、今後の成長戦略について話を聞いた。

調達した60億円の資金でM&Aを狙う

「(ウィズパートナーズから話があったのは)昨年の6月くらい。もともと松村さん(副社長COO)という方はひじょうにやり手。アドバンスト・メディアが上場するときにも、松村さんから買いたいという話はあった。それは実現せずに上場し、しばらく話はなかった。今回、話を再開したところ、アドバンスト・メディアはずっと見ていたと。それで現状をいろいろお見せして、面白いという話になった。最初は、支配権を渡すわけなので、ちょっと心配なところもあったが、いろいろ時間をかけて、これは心からやってくれるんだなと思えた」

ウィズパートナーズは、ナノキャリアなど先進技術を要する企業に投資をしてきており、まとまった事業資金を提供するタイプの有力投資ファンド。ボードメンバーは元野村證券出身者が目立つ。今回、ウィズパートナーズは第三者割当による新株予約権付社債と新株予約権を引き受け、松村淳副社長と飯野智シニアマネージングダイレクターが、アドバンスト・メディアの社外取締役として入る。ウィズの出資比率は19.9%となるとみられ、筆頭株主となる。

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