西武秩父線は本当に収益力がないのか

サーベラスが廃線を提案する路線の採算性を分析

西武ホールディングスと、筆頭株主であるサーベラス・グループとの泥仕合が深まっている。株式公開を目指す過程で、双方の思惑が食い違い、サーベラスが3分の1以上の株式取得を目指しTOB(株式公開買い付け)を実施、それに対し西武が反対の意見表明を行うなど、混乱は続いている。

関係がこじれた背景のひとつには、企業価値の向上を掲げ、より高い株価を実現させたいサーベラス側が西武にとって受け入れがたい経営改善策を提案したことが挙げられる。西武側が公表した具体的な内容として、サーベラスはプロ野球球団・西武ライオンズの売却や、いくつかの不要路線の廃止などを提案してきたといわれる。

多摩川線、国分寺線などの廃線も提案

廃線候補も具体的に多摩川線、山口線、国分寺線、多摩湖線、西武秩父線とまで明記されているという。サーベラス側は廃線の提案をしたわけではないとしているが、埼玉県知事や国分寺市や小平市など沿線自治体が、沿線住民生活のために欠かすことのできない公共交通機関として、該当路線の存続を要望、波紋が広がっている。

しかし、そもそもサーベラスに名指しされた路線は本当に不採算なのか。いくつかの数字を基に検証したい。

まず、最も話題になっている西武秩父線は、正確には吾野(埼玉県飯能市)と西武秩父駅(埼玉県秩父市)を結ぶ全長19.0キロメートルの路線を指す。開通は1969年10月で、事実上の池袋線の延伸部分という位置づけだ。1時間に3本前後の列車が走り、日中は1時間に各駅停車が2本、特急列車が1本の運行ダイヤとなっている。

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