激安でO2Oができる? LINE@の衝撃 中小企業の救世主か。LINE@コンサルも登場

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ナポリスは、2012年12月、いち早くLINE@を導入。ランチ前、ディナー前、週末の前、天気が悪い日など、状況に応じて、週に1~2回程度配信をしている。

LINE@の成功事例と言われる、飲食店ナポリス

運用を担当しているのは、ナポリスの店舗の立ち上げからプロモーションまで一手に担う、株式会社ツヅクル代表取締役の續(つづく)大輔氏だ。續氏は、LINE@の拡大を見込んでコンサル事業まで始めた。

續氏は、「LINE@は、従来の集客、販促方法と違い、攻めのプロモーションができる。LINEの友だちならではの付加価値をつけることを、強く意識して活用している」と話す。

LINE友だちのみが注文できる裏メニューの提供は、そのほんの一例。“ナポリスイッチ”と称し、LINEの抽選機能で当たった顧客のみ、無料でピザを食べられる企画も実施した。

ナポリスの、雪の日限定クーポン

これは、「3月3日午後3時から33時間限定で33人のみマルゲリータ無料」というもの。当選者の中には、嬉しさのあまりだろう。友だち10人(この10人は当然有料)を連れて来店した顧客までいた。

ほかにも、雪の日限定のクーポンや週末限定のクーポンなど、とにかく“友だち”という関係性を重要視して、イベント感、特別感、エンタメ感を意識しているという。“雪の日クーポン”の企画では、当時友だち登録数が300人弱しかなかったにもかかわらず、約30名が大雪の中、来店した。

續氏は、次のように期待を込めて話す。

「LINE@は、おそらく1~2年以内に、ぐるなびやHot Pepperと同様に、どの店舗も当たり前に導入する一般的な媒体になるのでは。プッシュ配信、ポップアップ通知の力は強い。狙った時間に配信できるし、即効性がある。抽選機能などクーポンも複数の使い方ができ、いろんな付加価値をつけたクーポンが提供できる」。

費用対効果の面でも、店舗側にとってメリットが大きいという。

「紙のチラシは、ビラ配りの人件費を考えると費用対効果が悪い。LINE@は月5250円。チラシやほかのグルメサイトよりも低価格。ナポリスでは、毎月5回程度、メッセージを配信している。1回当たりのコストは約1000円にしかならない」(續氏)。

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