通販会社がやっている「買わせる」ための工夫

なぜ、埼玉や茨城の会社は不利なのか?

商品に付加価値をつけるための、さまざまな工夫とは?(写真:くまこ / PIXTA)
毎日のように新聞広告や折り込み、テレビ番組などで紹介される「通販商品」。その広告の多くには、自然豊かな「地方の風景」の写真が使われていることにお気づきだろうか。通販会社では、「地方の風景」を、実に効率的に使っているという。どういうことだろうか。
前回に続き、大手広告代理店ADKで通販ビジネスの立ち上げや成長支援を行ってきた経験をもとに『通販ビジネスの教科書』を上梓した岩永洋平氏が解説する。

ポイントとなるのは「地方の風景」

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通販の原則は「付加価値の高い商品を売る」ことです。通販会社は、商品に付加価値をつけるために、さまざまな工夫を凝らしています。

その工夫のひとつが「地方の風景」です。新聞に掲載される通販の新聞広告をよく見ていると、多くの会社が「地方の風景」を載せていることに気付くはずです。

前回紹介した井上誠耕園による全15段新聞広告には、全面的に写真を掲載したものがあります。写真に写っているのは、オリーブ畑をバックに瀬戸内海の青と海岸が連なっている風景です。広告の中央部には、小豆島の位置を示す日本地図もあります。

これらの情報を合わせれば、写真が小豆島の風景であるのは一目瞭然です。

筆者は小学校のころ、社会科の授業で「瀬戸内式気候」について学んだ記憶があります。「瀬戸内地方の気候は瀬戸内式気候といって、1年を通じて雨が少なく、気候が温暖で、日照時間が多い。地中海沿岸と気象条件が似ていて、オリーブ栽培が盛んである」といった内容が教科書に記載してあったように思います。

教科書に載っていたくらいですから、「小豆島=オリーブ」という知識は、多くの日本人に共有されています。ですから、新聞広告で小豆島の風景を見ることで、消費者は改めて「小豆島=オリーブ」という認識を持ちます。

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