「寝る直前10分の勉強」が効果絶大なワケ

できる子は「海馬の基本」を押さえている

脳科学的に見て、学習と睡眠はきわめて密接な関係があることがわかっている(写真:ababaka/ PIXTA)

睡眠の取り方で、成績にぐっと差がつく

同じ塾に通い、中学受験のために勉強しているA君とB君。2人は同じくらいの成績ですが、家庭での勉強時間は実は全然違います。

A君は、毎晩21時には就寝。勉強は時間を決めて「時間内でできるところまで」というスタイルです。一方B君は、A君の倍の勉強時間を毎日確保しています。就寝も、23時、24時は当たり前。「目標を達成するまで頑張る」と、毎晩、遅くまで勉強しています。

家庭での勉強時間に倍ほどの開きがある2人。それなのに、2人の成績がほとんど変わらないのはなぜなのでしょうか? それには、A君、B君の才能や素質とは違った理由が考えられます。

実は、脳科学的に見て、学習と睡眠はきわめて密接な関係があることがわかっています。必要な睡眠をきちんととれていないと、それだけで学習の効率が下がってしまうのです。

つまり、睡眠時間を削って勉強に励んでいたB君は、必要な睡眠時間をとれなかったばかりに勉強効率を下げてしまっていた可能性があるのです。一方、A君のような「睡眠優先」の態度は、勉強でしっかり成果を上げるために、非常に有効です。

ここで、脳と睡眠について、もう少し詳しくお話ししましょう。「海馬」という脳の領域をご存知でしょうか。海馬はおもに「記憶」をつかさどる、勉強と非常にかかわりの深い部分です。

近年の研究で、私たちの記憶力は、この海馬の大きさと関係していることがわかっています。簡単にいってしまえば、「海馬が大きければ、記憶力もいい」といえるのです。一方、海馬が十分に育っていないと、記憶の定着は悪くなります。認知症の人の海馬は縮んでいる、というのが、まさにこの例でしょう。

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