日経平均は1万8000円から2万円を目指す 超強気派、武者陵司氏が大胆に予測

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日本経済に対する「宿命的悲観論」の呪縛から脱却せよ――。一貫した強気で知られる武者リサーチの武者陵司代表(元ドイツ証券副会長兼チーフ・インベストメント・アドバイザー)はこう説く。武者氏は、日銀の新体制が日本経済に対する悲観の呪縛を解き放つことに期待する。

武者氏の予測はこうだ。大胆な量的緩和などで、日銀は市場にサプライズを与え続け、長期金利は0.4%程度まで低下。長期金利低下は日本株と不動産の割安さを際立たせ、日本株の「異常割安」は1年以内に修正される。その結果、現在約1.3倍のPBR(株価純資産倍率)が、世界平均の約1.9倍まで是正されるなら、日経平均株価は1万8000円~2万円を目指し、不動産価格も大きく上昇する、というものだ。

同氏はさきごろ資産管理・運用会社サービス会社、アドバイザーズ社のセミナーで講演。「不当に安い日本株の大復活」が起きるメカニズムを詳しく語ったが、ここでは数回に分け、武者氏の要旨を紹介しよう。

新興国ではなく、米国が世界経済の機関車になる

2013年も、はや3か月が経とうとしているが、今年はどんな年になるだろうか。結論から言えば、要点は3つに集約される。

1)米国主導で世界経済が成長する。世界経済の成長機関車役は、従来は新興国だと思われていたが、間違いだったということになる。

2)世界の株高が一段と進行する。米国の企業収益は好調で、世界的にも投資資金は潤沢だ。しかも空前の金融緩和が続いている。にもかかわらず、物価圧力は沈静化している。その理由には、米国を中心に進展しているシェール革命や、中国の停滞・混乱などがあげられよう。

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