中国、五輪「金」獲得数が1996年以来最悪に

米国と英国に次ぐ3位に甘んじている

 8月16日、リオデジャネイロ五輪では、中国が金メダル獲得数でなじみのない3位に座しており、1996年以来、最悪の結果になるとの予想も出ている。写真は、競泳男子1500メートル自由形で予選落ちした孫楊選手(2016年 ロイター/Stefan Wermuth)

[リオデジャネイロ 16日 ロイター] - 過去の五輪大会で勝利を独占していた競技で、中国が大敗を喫している。開催中のリオデジャネイロ五輪では、金メダル獲得数でなじみのない3位に座しており、1996年以来、最悪の結果になるとの予想も出ている。

これまでのところ、中国人選手はバドミントンからダイビングに至るまで、金メダル防衛に失敗している。早い段階であっさり敗北するか、あるいは銀・銅メダルに甘んじており、中国は現在、金メダル獲得数で米国と英国に次ぐ3位につけている。

「冗談ではないのか。これまで絶対に中国を上回ることができなかった国が、そうなろうとしている」と、中国国営新華社は15日、メダル獲得数の写真と一緒に、自社の公式ツイッターアカウントでこうつぶやいた。その後、このツイートは削除された。

リオ五輪前半までの中国の金メダル獲得数は13個で、ロンドン五輪で同時期までに獲得した25個よりもはるかに少ない。16日までのメダル総獲得数は48個(金15個、銀15個、銅18個)となっている。

「中国の金メダル獲得機会は前半に集中しているため、今年の五輪で25個以上の金メダルを取ることは難しいだろう。そうなれば、過去5回の五輪大会で最悪の結果となる」と、中国新聞社は14日伝えた。

リオ五輪では自国最多となる416人の選手団を派遣している中国は、1996年大会では金メダル16個、2000年大会では28個獲得した。2004年以降の五輪における金メダル獲得数は2位であり、自国開催となった北京大会では中国にとって最多の51個を得ている。

失望はリオ五輪初日から始まった。元金メダリストである射撃女子の杜麗選手と易思玲選手は10メートルエアライフルでそれぞれ銀、銅メダルに終わった。競泳男子の孫楊選手は400メートル自由形で銀メダル、1500メートル自由形は予選落ちした。ロンドン五輪では、この2種目で金メダルを獲得していた。

また、中国が8年間王座を守ってきた男子3メートルシンクロ飛板飛込では、英国が金メダルを奪取。中国は銅メダルに終わった。バドミントンでも、男女混合ダブルスと世界ランク2位の女子ダブルスが準決勝で敗退した。

中国スポーツ当局幹部は、不慣れな南米での五輪開催であることや一部競技でのルール変更、2008年北京五輪の「配当逓減(ていげん)」を含む数多くの要因がもたらす困難に中国チームは直面していると、リオ五輪の開幕前に警告していた。

「2001年に北京が五輪開催地に決まった後、中国は長期間の選手育成計画を開始した」と国家体育総局の高志丹氏は7月、新華社に語った。「計画は継続されるが、以前ほど活気はない。それがもう1つの課題だろう」

リオ五輪競技開始から数日がたち、メダル獲得数が少ないことを受け、国営メディアやインターネットユーザーはさっそく選手に寛容な態度示している。多くのコメンテーターは、金メダルに固執するよりスポーツを楽しむことが、中国にとってますます重要だと指摘している。

このようなことを反映してか、金メダルを獲得したどの選手よりも、競泳女子100メートル背泳ぎで銅メダルを取った傅園慧選手が、母国で最大のスターとなっている。

傅選手がプールサイドでのインタビューで、生理などさまざまな話題をめぐり、率直でユーモラスに答えているのがソーシャルメディアで人気を集めている。約1000万人がモバイルアプリでライブ中継された最近のインタビューを視聴。同選手には、中国のバラエティー番組への出演依頼も舞い込んでいるという。

「中国人は進歩している。自信を高めるための金メダルは必要ない。選手にもう厳しく当たらなくてもいい」と、中国版ツイッターとされる短文投稿サイト、 微博(ウェイボー)のあるユーザーはこう記している。「われわれがいま求めるのは、傅園慧選手のユーモアや無邪気さが示したゴールドスタンダードだ」

(Brenda Goh記者 翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

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